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Go − Circuits No.37 (08/19/00)

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【No.37の目次】

※ 募集:レーシングメカニック

□ 質問と回答:フルブレーキングの使い方は?

▲ ユイレーシングスクール通信販売のお知らせ

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※ 募集:レーシングメカニック

YRSではスクールの延長線に卒業生によるレース参加を考えています。いつ
、どんなレースに参加するかという具体的な方法は模索中ですが、既に過去の
卒業生の中にはレース参加を視野にいれている方もいます。

そこでYRSではレーシングメカニックを募集します。といっても、現在レー
スのメカニックをやっていない人を主な対象にします。自動車の一般整備がで
きる方、あるいはクルマに触ったことは少なくてもメカニックとしてレースに
かかわってみたい方、を対象としたいと思います。

前述の通りYRSの具体的活動予定はないので、今回は希望される方に筑波サ
ーキットのゲート前にある「メッカ」というレーシングガレージのアルバイト
をしていただく形で「メカニックスクール」的なものを始めたいと思います。


「メッカ」の中山松雄さんはボクがアメリカに渡る前からいといろとお世話に
なっていた方で、現在もレースに出られる現役のレーシングドライバーです。
70年代、プライベートの日産サニーを駆りワークスチームを何度も破ったこ
とのある、日本のレース界で知らない人はいないというほどの存在です。

レーシングメカニックに興味のある方は、直接メッカに電話して下さい。中山
さんの奥様が対応してくれます。条件は「メッカ」にある程度定期的に通える
方とします。

「メッカ」
304-0824
茨城県結城郡千代川村村岡 166
電話:0296-44-0921

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□ 質問と回答:フルブレーキングの使い方

【質問】
2回目の質問になります,武田といいます。

サーキット走行で高速から低速へのブレーキングはそれなりにやり方が理解で
きています。しかし,高速域で少しだけ減速するブレーキングのイメージが持
てません。
アクセル戻して荷重が移ってからフルブレーキすると,スピードが落ちすぎる
場合があるように感じるのです。
こんなときはもしかするとアクセルを戻したまま流すのが良いのだろうか?と
も考えます。詰める走りをするならば,どちらが良いのでしょうか。

【回答】
こんにちは、武田さん。

高速域ではブレーキ、ステアリング、スロットルの操作次第では簡単にクルマ
のバランスを崩すことになりますから要注意です。

「少しだけ減速したい」。確かにそんな場面がありますよネ。速度はあまり高
くないですが、筑波サーキットのダンロップ下や1600ccクラスで走る時
の最終コーナーがそれにあたると思います。

まずブレーキの基本的概念ですが、フルブレーキは中速以下の場合しか使うべ
きではないと考えてもらってかまわないと思います。

同じブレーキを踏むのでも、その強さ、踏んでいる長さ、踏み方はコーナーに
よって違いますし、コースの状況が変われば同じコーナーでも変えなければな
りません。

フルブレーキで速度が落ちすぎるということは、踏む力が強すぎるか踏んでい
る時間が長すぎるかのどちらですよネ。

踏む力を少なくする方法を考えて下さい。カリフォルニアのリバーサイドレー
スウエイには5速全開のコーナーがありました。それでも進入には<フロント
を落ち着かせるために>ほんの少しブレーキが必要だというとんでもないコー
ナーです。

アプローチとしては自分が思うよりかなり手前にブレーキングポイントを設定
します。次に自分が思うより軽いブレーキングをします。この2点を「手前か
ら向こうに」変化させながらコーナーの出口での回転を読みます。クルマのバ
ランスがくずれず最も回転の高い踏み方と踏む位置が見つけられるはずです。


「アクセルを戻したまま流す」。これはいかなる場合もペケです。低速域なら
まだしも高速域では常に4輪に加速か減速か旋回かの働きをさせておかないと
クルマのバランスが崩れます。明確な意思を持って、「今何をしているのか」
をブレーキ、ステアリング、スロットルで表現して下さい。

「詰める」のでしたらなおさら無駄な区間を減らすことです。「空走」は「た
だたんに慣性にまかせてクルマを進めているだけ」、つまり他力本願的に走っ
ているわけですから、「速く走る」という目的からは逸脱します。それに「詰
めて走る」のと「積極的に明確な意思を持って走る」のは根本的に違いますの
で要注意です。

走り方に迷ったら、常にコーナーの脱出速度がより高い方法を模索します。ク
ルマの運転にはかならず因果関係があります。理詰めで速く走る方法を見つけ
ましょう。

いろいろ探りながら、「こうすると安全で速い」という妥協点を見つけて下さ
い。

【質問】
さっそくの回答ありがとうございます。だいたいは理解できましたが,次のこ
とについてよく分かりません。

フルブレーキというのが,タイヤの縦グリップの限界を使うブレーキとするな
らば,高速域でもありそうなのですが?直線でかけるならば,バランスを崩す
等の心配なく,中速域と同様,かけて良いではないかと思うのですが?

【回答】
おっしゃる通りで理屈では高速域でもフルブレーキングはありえることになり
ます。ですが、次の理由から勧められないというより、実際に使うことは危険
ですし、例え使っても「速く走る」という目的を達成することは難しいはずで
す。リスクの割、頑張った割には速く走れないということです。

・フルブレーキを試みようとするとそれだけブレーキングポイントを遅らせる
ことにつながるので、ミスした時のリスクが大きい。
・高速域では単位時間あたりに進む量が大きいため、正確な操作(ブレーキン
グポイント、踏力とリリースポイントの見極め、最も大切な減速の度合の調整
)が難しくなる。
・減速度が高くなるほど挙動変化が激しくなるので、クルマのバランスを崩さ
ないためには高速域になればなるほど姿勢変化を少なくする必要がある。(誰
しも高速で急なステアリングを切ろうとはしませんよネ。本能です。ブレーキ
ングも同じことです。)
・高速域では直進状態であろうとタイヤのグリップが容易に失われるから、急
のつく操作は控えなければならない。

結果として、フルブレーキで頑張っても「ほとんどの場合頑張っただけの効果
が現れない」のが高速域(たとえば鈴鹿の130R)のブレーキングです。シ
ケインのない時代に一度レースに参加しましたが、130Rを抜けるとあとは
1コーナーまでストレートのようなものですから、ブレーキングで頑張るより
立ち上がりを重視したほうがタイムが伸びる典型的なコーナーでした。

もうひとつの注意点は、高速域になればなるほどクルマのバランスが崩れやす
くなりますから、高速コーナーになればなるほどスロットルオンの地点を早め
にしてクルマを安定させる必用があるということです。#もちろん加速のため
のスロットルオンではなく、姿勢を安定させるためと<次の瞬間に加速に移る
時>の初速を高めるためです。

もちろんクルマによっても違います。ここで述べたことはあくまで一般論です
。

あくまでも速く走る、サーキットを速いラップタイムで走ることを前提に考え
た場合ですが、上記の理由から高速コーナーではフルブレーキを使うよりもソ
フトなブレーキングの方が安全に速く走れます。

サーキットを速く走るためには高速コーナーひとつを攻めてもうまくいきませ
ん。全部のコーナー(とそれに続く直線)の平均速度を連続して上げる必要が
あります。一周の流れから見た場合、特定の部分だけ特に重視するのもリズム
を崩すへ原因となります。

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▲ ユイレーシングスクール通信販売のお知らせ

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そこで20数年のアメリカ生活で得た知識を元に通信販売を始めようと思い立
ちました。次の頁が通販のメインメニューです。

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これからアイテムを増やしていく予定ですが、まずスポーツドライビングに欠
かせないモータースポーツグッズとAVOCオリジナル商品の販売から始めた
いと思います。

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今回、モータースポーツグッズは8月31日までの注文に対して特別価格を設
定しました。サイトをご覧になればわかりますが、アメリカからの送料を含ん
でも非常に安くなっています。物自体はボクがアメリカでレースをやっていた
時に使用していたものばかり。お勧め品です。


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