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Go ★ Circuits No.108 (09/03/01)

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【 108号の目次 】

■ サイト更新のお知らせ

◎ コース2000ドライビングワークアウト詳細

※ 吉田塾@YRSリトリート

● YRS感謝デー

★ コーナーの向こうに 第五話 ラップタイム その8 トム ヨシダ

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■ サイト更新のお知らせ

YRSの歴代ラップタイムに名前を連ねた方が636名にのぼりました。

目次の頁でラップタイム順、改造度によるクラス分け、名前順の3つのパター
ンを選んで閲覧することができます。

歴代ラップタイム:
http://www.avoc.com/result/laptime/laptime.htm

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◎ コース2000ドライビングワークアウト詳細

10月18日(木)。今年初めて筑波サーキットコース2Kでドライビングス
クールを開催します。題して筑波ドライビングワークアウト。経験者には更な
る速さと安定性を求めてもらい、初心者には理論的に安全に速く走るコツを覚
えていただくプログラムです。

筑波ドライビングワークショップ卒業生の間でもコース2Kの走行を希望され
る方が大勢いらっしゃいますが、非常にスケジュールの立てこんでいるコース
2Kなのでご要望に沿えない場合があります。ご容赦下さい。開催要項は次の
とおりです。

参加費:17、000円
参加資格:YRS主宰のスクール、イベントに参加された方を優先します。
募集人員:A)コース2Kを走られたことのある方 18名
B)コース2Kを走られたことのない方 18名
走行時間:両グループとも20分のセッションを3回走ります。
集合時間:朝7時(厳守)

申込方法:メールの件名(Subject)に「TDO」と書き本文に氏名と
車両、過去に参加したYRSのイベント名(筑波ドライビングスクール、筑波
ドライビングワークショップ、筑波タイムトライアル、筑波スプリント、筑波
エンデューロのいずれか)を書いてお送り下さい。

折り返し申込方法をメールでお知らせします。

参加希望者が多い場合は先着順とさせていただきます。ご了承下さい。

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※ 吉田塾@YRSリトリート

第2回の吉田塾は9月8日(土)に行います。現在定員は6名のところ4名の
申込があります。クルマとの付き合い方を中心にいろいろなトピックスを提供
します。参加費は夕食付きで4、000円です。

第1回の模様をサイトに掲載してあります。
http://www.avoc.com/school/program/retreat/retreat0825/bench_racing082
5.htm

第3回は9月29日(土)に開催します。

参加を希望される方は、メールの件名(Subject)に「吉田塾○○○○
」と記入して申し込んで下さい。(○○○○のところには日付を入れて下さい
。例えば9月8日でしたら「吉田塾0908」のようにです。

申し込み先は、
mailto:publisher@avoc.com

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● YRS感謝デー

YRS感謝デーですが入稿時での申し込みは8名。まだ12名の枠があります
。

日時:9月23日(日)
場所:千葉県長生郡一宮町
内容:梨狩りとバーベキューと即席ドライビング講座と親睦会と質疑応答
費用:ひとり2000円
定員:20名

場所は茂原サーキットからすぐのところです。

参加を希望される方は、メールの件名(Subject)に「YRS感謝デー
」と記入して申し込んで下さい。

mailto:publisher@avoc.com

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★ コーナーの向こうに 第五話 ラップタイム その8 トム ヨシダ

もし12コーナーがなかったら。もし12コーナーのRがもっと大きかったな
ら。いや4速ではなく5速のコーナーだったら、でもいい。ロードアトランタ
のラップタイムは飛躍的に向上するはずだ。

サーキットをコーナーとコーナーを直線で結んだ周回路と定義することがある
。それは事実だ。しかし走るとなると話は別。直線と直線の間にコーナーのあ
る周回路と解釈すべきだ。そう強く意識すべきだ。

ロードアトランタのようなコースは特にそう。2速で回る7コーナーを抜けて
5速までアップシフト。ブリッジの下で短い時間3速に、4速全開まで引っぱ
って12コーナーのブレーキングにアプローチするのだが、ホームストレート
に入ればフラッグスタンドの手前でまたもや5速。

クローズレシオのトランスミッションを積んでなかったら、ブリッジで4速。
12コーナーはひょっとすると5速のままのコーナーかもしれない。

そう。裏で5速に入ったあとはおそろしいほど全開に次ぐ全開、それもトップ
ギアを多用するコースだ。

サーキットを速く走ることは、基本的にはA地点からB地点に移動するのと同
じ。早くB地点に着くのには速度を上げることも必要だが、もっと大切なのが
極力速度を落とさないことだ。しかし、ここに落とし穴がある。

サーキットで速度が落ちる地点と言えばコーナーだ。それが5速全開のコーナ
ーだろうとヘアピンだろうと、必ず走行速度は低下する。だから。速度を高く
保つために、いきおいコーナーを攻めたいと思う。レースになれば、前を走る
相手に追いつこうとしてコーナーを攻める。後続車を「チギリ」たいと思うか
らコーナーを攻めることになる。

が、これはペケだ。

コーナーを攻めた結果、そのコーナーに続くストレートの最終到達速度が上が
ればいい。おそらく速いラップタイムが刻める。

ところがコーナーを攻めると、つまりコーナーでクルマと格闘すると間違いな
く最終到達速度は低下する。単位時間あたりの移動量の多いストレートエンド
の速度が高ければ高いほどB地点に到達する時間は早まるはずなのに、これで
は逆だ。クルマの性能をキッチリ生かすためには、それぞれのストレートエン
ドの到達速度が低下しない範囲でコーナーは回るべきなのだ。


レースに出たくても出れない日々。サーキットを速く走るということはどうゆ
うことか考えていた。
レースは始めたが予算がなく練習ができない日々。どうすればクルマの性能を
十分引き出せるかばかり考えていた。

モータースポーツは不公平なスポーツだ。ある時には財布の厚さが速さに比例
する。

それでも自分のできる範囲で速く走り、走ることを楽しみことはできるはずだ
といつも考えていた。

そんな中で導いた結論が、速く走る前にクルマの限界を存分に発揮することと
ストレートエンドの速度を重視した走り方。そして、そのほとんどはサーキッ
トにいない時に考えついたものだ。安全に効率よくレースを続けるために。

* * * * * *

自分が全米選手権に参加できるとは思っていなかった。全米8地区から上位の
ドライバーが参加するランオフ。南太平洋地区ではシリーズ2位だったが、東
海岸ではGT5クラスは激戦だと聞いていた。「こりゃヒトケタは無理かな」
と悲観的にもなった。

ロードアトランタのパドックに着いてみれば、まるでGTカーの群れ。スター
レットがツーリングカー。

「やるだけやってみよう」

毎日モーテルへの帰り道。何か確証があるわけではないが、今までの経験を生
かせばなんとかなるという思いがつのる。ロードアトランタも、そしてアトラ
ンタ北郊の森は日ごとにその彩度を高め安らぎを与えてくれる。

何セットものタイヤを用意しプラクティスの時間をメイッパイ使って練習には
げむドライバーを横目に、「自分なりの方法で精一杯やればいいんだ。結果は
二の次だ。」と言い聞かせる。30分2回のプラクティス。正味走ったのは半
分ぐらい。あとはその30分でどれだけ自分が学習したかを試すだけだ。それ
がまた楽しい。

予選。だが予選用のタイヤはない。プラクティスで使ったカリフォルニアから
持ってきたタイヤは地元のレースのために温存し、ロードアトランタで買った
決勝用のタイヤで走る。

タイムをだそうとやっきになって走ればタイヤが磨耗する。欲を出して長く走
れば決勝でのタイヤの状態が心配だ。

「中3周。そのくらいかな。」自分にテーマを与える。30分2回の予選を、
つまり6周で予選を戦う。それ以外には走らない。もちろん決勝までタイヤの
おいしいところを残すためだ。

いつもの通り真っ先にコースイン。新しいタイヤの感触を確かめながらゆっく
りと暖める。念のためウォームアップを2周。あとからコースインしてきたク
ルマがコーナーで横になりながら抜いていく。

2周目。裏の直線。7コーナー。横Gが消えたのを確認して『思いっきりスロ
ットルを踏む』。今だけは遠慮はいらない。が、1回目の予選は8、500回
転までで止める。5速。排気音が遠く後で聞える。意外と落ち着いている自分
がいる。右ドッグレッグ。下り始める。心もちいつもより速度が高いか。

いつもより「ちょっと早いかな」と思いながらスロットルを抜く。右足を移し
これ以上できないというぐらい丁寧にブレーキをかける。ステアリングをそう
っと引く。

「うん。いい。」

視界が開ける。「これからだゾ。」

自分の全ての神経が鋭くなっているのがわかる。なぜかまばたきもしない。目
から火が出るようだ。「大丈夫。そんな長い時間ではない。」

かなめの12コーナー。テーススライドもなくうまく飛び出せた。かすむ1コ
ーナーを目指す。

同じように上手く飛び出せたフライングラップ3周目。コントロールラインを
踏んだのを確認して右による。スロットルを抜きながら1コーナーを目指す。
タイヤ温度が下がらない範囲で、かつタイヤに負担をかけないペースでピット
へ戻る。

パドックへクルマを進め、結果が出るのを待つ。コーヒーを買いに行き、煙草
に火をつける。深く吸い込む。「どう? 自分じゃ上等だと思うよ。」自分の中
で会話が始まる。

車検場。結果が配布される。1分35秒の後半。23位。

「地区2位だと8地区で16か。もう少しいけるな。明日は8、800だ。」


ちょっと奢ってフライドチキンとビールを買ってモーテルに戻る。


−−− この項続く −−−


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※解説用コースレイアウトにあるシケイン(8コーナー)はスポーツカーレー
スの大きな事故をきっかけに作られたもので、全米選手権の時にはなかった。



≪資料≫ ロードアトランタコースレイアウト(解説用):
http://www.na-motorsports.com/Tracks/images/ratlanta/ratl.gif

≪資料≫ ロードアトランタオフィシャルサイト:
http://www.roadatlanta.com/flashintro.htm

≪資料≫ スクラップブック:
http://www.avoc.com/data/scrap/scrap_book.htm
レース用スターレット:02/05/01
ロードアトランタ1コーナー:02/15/01

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