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         Go−CircuitNo.248(05/09/08発行)

---------------------------------------------------- Taste of USA ----
●クルマを走らせるのは楽しい。速く走らせるのはもっと楽しい。●しかしク
ルマを安全に速く走らせることが難しいのも事実。走らせ方を理解していない
と楽しくもないし危険でさえある。●クルマをもっともっと楽しむために「ク
ルマさんとの正しいお付き合いの仕方」を学びませんか。●ユイレーシングス
クールからの提案です。●公道では安全運転を。サーキットではそれなりに。
》》Be Smarter、Drive Safer and Faster《《
     【  Yui Racing School Offers Serious Entertainment  】
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|1) 社告					吉田友明
|2) YRSサイトアップデート
|3) 参加申し込み受付中
|4)クルマを動かす その11			トム ヨシダ
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|1) 社告					吉田友明
  過日、YRSのデータ管理の手違いで希望されない方のラップタイムがYR
Sウェブサイトに掲載されてしまいました。この場を借りてご本人にお詫びす
るとともに、今後のデータ管理にいっそうの注意を払う所存です。
  
  ユイレーシングスクールでは筑波サーキットコース1000の開業以来、ユ
イレーシングスクールと受講者の足跡を残すためにスクール及びスクールレー
スを開催したサーキットもしくはYRSオーバルのラップタイムをデータベー
ス化し、当時からウェブサイトで公開してきました。公開しているデータは受
講者名、車両名、改造の有無、改造度、サーキット走行経験の有無です。もち
ろん掲載が不都合な方のデータはデータベースから削除し掲載しないよう努め
てきましたが、ファイルの変換時に手違いがあり公開してはならないデータを
掲載してしまいました。
  掲載してはならないデータを掲載してしまったことについては釈明の余地も
なく、ご本人と連絡が取れ次第削除しますが、ユイレーシングスクールとして
は原則的に今後もデータの掲載を続けていくつもりでいます。しかしながらデ
ータの掲載に関して否定的な意見があるのも事実なようで、今回の件を機に現
在YRSウェブサイトのデータベースにデータが掲載されている方の中で、削
除を望まれる方にはそのように対応していく予定です。
  ユイレーシングスクール卒業生及びスクールレースに参加したことのある方
で、改めてデータの削除を希望される方はお手数をおかけしますが、メールの
件名に【削除】と記入し、本文にお名前とご住所(受講もしくは参加された時
点での住所)を書いて下記のアドレスにお送り下さい。
  今後は個人情報の管理にいっそうの注意を払う所存です。今後ともユイレ
ーシングスクールをよろしくお願いします。
・メール送り先 ma2008@avoc.com

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|2) YRSサイトアップデート
・YRS筑波ドライビングスクール受講者アンケート集計結果
http://www.avoc.com/3result/pt/0426survey.htm
・YRSエンデューロ&スプリント第3戦暫定エントリリスト
http://www.avoc.com/3result/pt/0517yrs.htm

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|3) 参加申し込み受付中
  現在、以下のカリキュラムの参加申し込みを受け付けています。

| ※申し込み期日を過ぎても定員に達しない場合は引き続き受け付けを行いま
| す。枠がある場合は当日受け付けも行いますが電話でご連絡下さい。その場
| 合は受講料を当日の受け付けでお支払い下さい。
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|■ 5月17日(土) YRSエンデューロ第3戦 筑波 
  筑波サーキットコース1000を舞台にたYRSエンデューロは今年2回目。
1月の第1戦ではソロエントリの前田選手が165周を走破しています。20
01年の第1回エンデューロでは137周しかできなかったロードスターが今
や28キロも遠くまで走れるようになりました。無理や無駄な操作をしなくな
ったのが原因です。YRS卒業生はご自分の運転を見直すためにも、化石燃料
を大切にしなければならない今だからこそ、YRSエンデューロに参加してみ
て下さい。
  尚、YRSが認めた場合は参加費が半額になるソロエントリが可能です。詳
しくはお問い合わせ下さい。

・2008YRSエンデューロ第1戦 筑波 結果
http://www.avoc.com/3result/result_race/2008/080126-yes.shtml
・YRSエンデューロ規則書
http://www.avoc.com/2race/closed/yes.shtml
・YRSエンデューロ申し込みフォーム
http://www.avoc.com/cgi/entry_form.cgi?yesd
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|■ 5月17日(土) YRSスプリント第3戦 筑波
  起伏のあるFSWからフラットな筑波サーキットコース1000に舞台を移
してのYRSスプリント第3戦。予選順位を完全に前後入れ替えるフルインバ
ートスタートで行うヒート1。ヒート1の結果順に並ぶ2列縦隊のローリング
スタートで始まるヒート2。ヒート2は昨年より長い距離を走るセミ耐久の要
素を加味。速さだけではなく勝つための戦略が必要になったYRSスプリント。
YRS卒業生の参加をお待ちしています。
  尚、初めてYRSスプリントに参加される方が多い場合には特別クラスを設
ける予定です。初めて参加される方でYRSスプリントの詳細がお聞きになり
たい方はメールでご連絡下さい。

・2008YRSスプリント第1戦 筑波 結果
http://www.avoc.com/3result/result_race/2008/080126-yss.shtml
・YRSスプリント規則書
http://www.avoc.com/2race/closed/yss.shtml
・YRSスプリント申し込みフォーム
http://www.avoc.com/cgi/entry_form.cgi?yss

| 自動車レースに参加したことのないユイレーシングスクール卒業生で、YR
Sエンデューロ、スプリントに参加しようと思われる方は気軽にご連絡下さい。
モータースポーツデビューのお手伝いを可能な限りさせていただきます。
|

| 当日の観戦は大歓迎です。事前に申し込まれる必要もありません。最終的な
タイムスケジュールは決まっていませんが、朝9時半から130分のYRSエ
ンデューロ、12時からYRSスプリントの予選を開始する予定です。
|
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|■ 5月27日(火) YRS筑波サーキットドライビングスクール
  筑波ドライビングスクールは、自然な流れでクルマの性能の限界近くで走ら
せることができるように考えられています。座学で理論を学び午前中の定常円
練習でコーナリングの基礎を学び、それに基づいて午後にはコース1000を
走ります。初めてサーキットを走る方もご自身のペースで走れるように配慮さ
れています。経験のある方にはご自身の操作が理屈にあっているかどうか検証
します。
  アンケートの集計結果にもあるように、ユイレーシングスクールを受講して
内容が期待外れだったと答えた方は皆無と言える。それは全てにおいて、受講
者一人ひとりの立場からクルマとどう向き合ったらいいかという点に焦点をあ
ててカリキュラムを進めるからではないかとユイレーシングスクールは考える。
そして数多くの受講者からいただいた運転にまつわるあらゆる質問の全てに、
正確にわかりやすく答えてこれたことをユイレーシングスクールは最大の誇り
としている。もし運転に興味があるのならば、是非一度受講してみてほしい。
 

・YRSドライビングワークショップ筑波 受講者アンケート集計結果
http://www.avoc.com/3result/pt/0426survey.htm
・YRSドライビングスクールFSW 受講者アンケート集計結果
http://www.avoc.com/3result/pt/0418survey.htm
・YRS筑波サーキットドライビングスクール開催案内
http://www.avoc.com/1school/driving/tds.shtml
| ※50歳からの運転:対象となる方は受講料が23,000円になります。
| 50歳以上で初めてユイレーシングスクールに参加される方に適用します。

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|4)クルマを動かす その11			トム ヨシダ
  交差点を曲がる人がどんなステアリングワークをしているか確認してくれた
だろうか?あるいは自分が運転している時に注意してステアリングを回してく
れただろうか?

  スロットルを開ければ思い通りに加速し、ブレーキをかければ減速する。ス
テアリングを切れば思ったように向きを変えてくれる。一見、運転手の意思に
忠実に反応してくれるクルマなのだが、実は苦手なことがある。
  と言っても、それはスポーツカーよりも軽トラックのほうが加速が鈍いとか、
4輪駆動車のほうが悪路の走破性が高いといったクルマ固体の差異のことでは
ない。どんなクルマにも共通して、クルマには得意とするところと、苦手なと
ころがあるという話だ。今回触れるコーナリングもそのひとつ。ステアリング
を切れば思うようにクルマは曲がってくれるが、実はクルマは曲がるのが苦手
だ、という話。

  クルマは直進状態で加速することや減速することに対してはその性能をいか
んなく発揮できる。それはタイヤが直進状態にある、すまわちクルマが加速し
減速する方向と4本のタイヤの回転方向が一致しているから、クルマの加速力
や減速力が一切余分な抵抗を受けずにそのまま路面へと伝わるからだ。
  クルマは加速すると速度の二乗に比例して慣性力を蓄える。慣性力の元にな
るのが車重だから、1トンもあるクルマがある程度の速度に達するととてつも
ない慣性力を内包することになる。速度を上げれば上げるほどブレーキが効か
なくなる。あるいは重い荷物を積めば積むほどブレーキが効かなくなるのは、
ブレーキングによって開放しなければならない慣性力(勢い)が大きくなるか
らだ。
  クルマを曲げるということは、クルマを直進状態から円運動に移行させるこ
とだ。そのトランジッション=移行に使われるのがステアリングなのだが、ク
ルマにとってはこの移行が苦手だ。なぜならば円運動に移る前にクルマが蓄え
た大きな慣性力の向きは、あくまでもそれまで進んできた方向の延長に向かう
エネルギーだ。全速でかけっこをしている時、急に方向転換をしろと言われて
も人間ですら難しいのだから、走っているクルマが『曲がりにくい性質』を持
っていても驚くにはあたらないだろう。ステアリングを切りクルマの向きを変
えるということは、実はこの巨大なエネルギーの向きを変えることでもあるの
だ。しかもクルマが路面に接している人間の足の裏4枚分ほどのコンタクトパ
ッチを通じてそれを実行しようとしているのだ。

  想像してみてほしい。運動場に等間隔に並べたパイロンの間をすり抜けるス
ラローム競争をする時、マラソンの選手とお相撲さんではどちらが速いか。い
うまでもなく、身体能力は計算にいれずとも体重の重いお相撲さんのほうがス
ラロームは苦手だ。お相撲さんに俊敏性がないといっているのではなく、例え
ばパイロンを並べたコースを両者が同じ時間で走る場合を想定してみてほしい。
マラソン選手とお相撲さんを子供と大人に置き換えてもいい。重いものほどエ
ネルギーの方向転換が難しいことを証明する例になるはずだ。
  スポーツカーにはスポーツカーに見合った、軽トラックには軽トラックなり
のタイヤが装着されてはいるが、どちらがコーナリングが得意かという前に、
スポーツカーであろうと軽トラックであろうと、重たいクルマは総じて向きを
変えることが得意ではない。まずこの点をしっかりと認識しなければならない。
  クルマとは比較にならないほど重い電車が高い速度でコーナリングをするの
はレールの上を走っているからだ。電車の車輪はふつう1両に8つついている
が、そのどれもにフランジというレールを乗り越えないための垂直板がついて
いる。だから電車はレールの上以外のところを走ることが出来ない。その代わ
りに全ての車輪が向きを変えるために働くから、そしてコーナーの曲率によっ
て二本のレールが進行方向に向かってコーナーのイン側に傾斜しているから、
あの重たい電車がいとも簡単に進む方向を買えることができる。
  一方、フォークリフトなどの一部の特殊車両を除いて、クルマの前輪に操舵
機構がついていて後輪にはついていない。その昔、一部のクルマに後輪がステ
アする機構がついていた。より安全に運転者の意思通りにクルマの向きを変え
るための装置だったのだが、タイヤやサスペンションの性能が向上したことに
よりコスト高になるいわゆる4輪操舵装置は姿を消した。だから一般的にクル
マは前輪をステア(操舵)することによってその向きを変える。
  この時、操舵装置のついていない後輪は『前輪が創り出した軌跡のあとを追
う』軌跡を描く。しかもコーナーの曲率が小さくなればなるほど後輪は前輪よ
りもより内側の軌跡をたどろうとする。電車はレールという規制を受けて走る
から運転者が加速と減速の操作に専念できるのに対して、クルマでは運転者が
前輪をステアするという操作を通じて『後輪の軌跡にまでも責任をとらなけれ
ばならない。』それがクルマの運転というものだ。
  前回、その意味で左折の際にクルマを一度右に振ることがあながち間違いで
はないと書いた。その運転手は前輪だけでクルマを曲げられると思っているよ
うにも見えるが、実は無意識のうちに後輪のたどる軌跡をイメージして内輪差
を打ち消すために右に振っている。狭い道に入る時に後輪が前輪とできるだけ
同じ軌跡を描くために右に振っているのだ。
  確かに操作は間違っていなかったかも知れないが、彼の犯したミスはそれを
交通の中で行ったことだ。彼がすべきだったのは後続のクルマなど気にせずに
もっと速度を落としステアリングの切り初めから左折を完了するまでゆっくり
とステアリングを回し続けることだった。そうすれば自身の車線からであって
もほとんど内輪差なく左折ができたはずだ。
  クルマがその向きを変える時。クルマは真っ直ぐに進もうとする巨大なエネ
ルギーに支配されている。運転手の意思で前輪をステアしても前輪が思った軌
跡を描くとは限らない。タイヤの項で話したように、タイヤに期待できるアド
ヒージョンはタイヤの滑り量と過重のかかり具合、そしてその時に内包してい
る慣性力の大きさで異なる。
  ターンイン時の速度がほんの少しだけ高くても、エネルギーの大きさは速度
の二乗に比例するから曲げなければならない慣性力は「ほんの」ではない。ま
して速度がほんの少し高いだけでも単位時間あたりのクルマの移動量は確実に
大きくなる。ということは操作をしている運転者もそれと同じ速度で移動して
いるということだ。そんな状況で正確なステアリングワークをすることは、実
はとっても難しいことなのだ。それを経験的に補正する行動が左折の前にクル
マを右に振るという操作なのだ。
  ステアリングを回し始める時の速度と位置。回す速さ。どうやって回すか。
どこまで回すか。全ての操作の結果で前輪の軌跡が定まる。しかし、それでも
なお前輪の軌跡が運転者の思い通りになっているという保証はない。まして、
前輪に追随するしかない後輪の軌跡にいたっては推して知るべし。ふだん何気
なくやっているステアリングワークではあるが、実は非常に不確かなことを行
っているという事実を忘れてはいけない。曲がりやすいから右に振ってから左
折する。それが許される交通事情の中で行われるのならば、確かに一理ある。
しかし、百歩譲ってもステアリングワークは慎重でなければならない。以前、
駐車中のクルマを回避するために加速しながらスラロームをしたクルマのこと
を書いたが、もし運転者が実際にクルマに、そしてタイヤに起きていることを
知っていればあんな行動には走らなかったに違いない。

  自分のステアリングワークを検証して、あるいは他人のステアリングワーク
を俯瞰して見えてきたものがあるだろうか?クルマを曲げる時、クルマの曲が
り方はステアリングを回し始める時の速度と位置、回す速さ、どうやって回す
か、どこまで回すか、全ての操作の結果で前輪の軌跡が定まる。
  ステアリングワークに限らないが、運転操作に油断と思い込みは禁物だ。ア
メリカのレーシングスクールで教えていた時、受講生に口を酸っぱくして言っ
たものだ。もちろん自分のオリジナルではない。アメリカの著名なレーシング
スクールではどこへ行っても同じ言葉を聞く。

『Don’t Anticipate, Do React!』

  クルマを動かすための操作に終わりはない。ステアリングを切り始める。ク
ルマが反応する。その反応に対して再度操作する。クルマが反応する。クルマ
の挙動を感じながら再び操作を繰り返す。クルマは人間が想像も出来ないほど
のエネルギーを抱えて走っている。しかも地面に接しているのはあなたの足で
はなくタイヤ。タイヤがどんな状況にあるのか想像することは難しい。だから、
極力謙虚に、クルマの挙動を感じられる速さで、連続的に操作を続けなければ
ならない。
  それができた時。クルマはあなたが思っている以上にあなたの思い通りに曲
がってくれる。クルマ側の都合を見過ごすことがなくなれば、あなたが曲がり
たいと思っただけで何も考えなくてもクルマが曲がってくれる。そうなれば速
く走ろうと思えば速い速度でコーナリングすることができる。クルマは、だか
ら自動車なのだ。
  実は、レーシングドライバーという人種は、理論的にか経験的にかは別にし
て、クルマの動きを最も敏感に感じ取ることができる種類の人たちのことだ。
感じ取ることができるからこそ、自分のやりたいことを先を読みつつ、現実に
はリニアにクルマに伝える術を持つことができる。全ての人が自動車レースに
参加する必要はないが、クルマとの対話に長けているという点ではレースに出
走して安定して速く走れるドライバーは運転のお手本だとも言える。ユイレ
ーシングスクールがスクールレースをドライビングスクールの次のステップに
据えている所以だ。

・ユイレーシングスクール教科書
http://www.avoc.com/5media/textbook/textbook.php?page=0
・ユイレーシングスクールポリシー
http://www.avoc.com/9misc/info/yrspolicy.shtml

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