Home > YRS Media-Info >

prev | index | next  ]

動いているクルマの姿勢は連続して変化している!

下の図が何を示しているかもうおわかだろう。そう、減速状態にあるクルマのタイヤのグリップがどう増減しているか表したものだ。

減速する。ところがクルマに蓄えられたエネルギー、つまり慣性力はクルマをさらに進めようとする。クルマには前向きの慣性力がかかりタイヤには後ろ向きの制動力がかかる。この時行き場のない慣性力はクルマの重心を前方に移動させようとする。前車軸の過重が増える。左右前輪の輪過重が増える。走行中のタイヤのコンパウンドが変わるわけはないにに、だ。垂直に押さえつける力の強まったフロントタイヤの摩擦力は輪過重が増えた分だけ増加する。理論的に考えればフロントの摩擦円が大きくなる。つまりフロントのグリップが大きくなる。

どうだ。クルマは機械だ。クルマが動くには訳がある。操作すればクルマは動くが理屈を知ればより的確に判断ができる。

過重が前に移動すればリアタイヤの輪過重が減る。すると何が起きる?いつもヘアピンの進入でみっともなくもスピンしている君にはわからないだろうな。

「俺のクルマってさアンダーだから曲がらないんだよな!」ってほざくドライバーがいる。ホントにそうなのか?

スタンドからみんなの走りを見ているとブレーキングが終わった瞬間スロットルを開けてターンインしていたドライバーを見かけたぞ。さらに言えば、ヘヤピンのような低速コーナーでアンダーが出るというやつに限ってフロント過重が抜けてから切りこんでいるのも事実だ。

クルマの走行特性を知ったような気分でとやかく言う前にやることがあるんじゃないの?

prev | index | next  ]