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YRSメールマガジンKOU購読のご案内

ユイレーシングスクールは安全に楽しくクルマを運転するための情報誌を発刊します
名  称YRSメールマガジンKOU
創 刊 日4月1日
発行間隔隔週刊 (毎月1日、15日発行)
発行回数24回/年を予定
体  裁テキスト形式
価  格月315円 (消費税込み)
  • KOUはメールマガジン配信サービスまぐまぐプレミアムからのみ配信されます
  • 購読申込み後の1ヶ月は無料になります
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Yui Racing School メールマガジン KOU 創刊号 (サンプル掲載)


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⇒ ⇒ ⇒ ⇒   Yui Racing School Mail Magagine KOU   ⇒ ⇒ ⇒ ⇒
			      創刊号(04/01/07)
        Kyousyuujyo de ha Osietekurenai Unten ha KOU da
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▽	1.初めまして				トム ヨシダ	
▼	2.なぜKOUなのか
目	3.ドライビングポジションの話		
次	4.タイヤの回る音を聞きながら
▲	5.質問熱烈歓迎
△	6.ドライビングスクール受講生募集中
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1.初めまして					トム ヨシダ
  ユイレーシングスクールのヨシダです。メールマガジンKOUの創刊に際し
ユイレーシングスクール(YRS)の方針について簡単に触れておこうとおも
います。
  ユイレーシングスクールは1999年12月8日。記念すべき第1回のドラ
イビングスクールを埼玉県桶川にある小さなカートコース、桶川スポーツラン
ドで開催しました。以来、数々のカリキュラムを追加し2006年末までに7,
980名の方に受講してもらいました。受講生の中にはYRSドライビングス
クールとYRSスクールレースを経験した後でもっと本格的に運転技術を磨き
たいとJAF公認のレースに挑戦された方もおられますが、ほとんどはユイレ
ーシングスクールが提唱する『理にかなった運転』を身に付けることを目的に
受講されています。
  レーシングスクールという名前からか特別なことを教える場だと思われてい
るかも知れませんが、それは違います。ユイレーシングスクールはクルマを動
かすことを科学だと思っています。クルマは良くできた道具ですから、それを
思うように使うためには使う方法とコツがあります。クルマは人間の限界をは
るかに超えた速度で走ることができますから、使い方を間違えれば危険なのは
当たり前です。ですが操作が難しいものかというと、これも違います。クルマ
が速く走るためにはエンジンやサスペンションやタイヤの働きが必要です。そ
れぞれが物理的に作用し合っているからこそクルマは安全に速い速度で走るこ
とができるのです。ですから運転する時にはクルマが動きやすい操作が絶対に
求められます。それは感情でもなければ勇気でもない。クルマを正確に動かす
ための使い方のことです。なので、ユイレーシングスクールは運転を科学だと
位置付けています。物理的に正しい方法でクルマを動かしさえすればクルマは
運転手の思い通りに動いてくれます。それがユイレーシングスクールが提唱す
る理にかなった運転ということです。
  ユイレーシングスクールでお教えすることは基本中の基本です。いわばクル
マを動かすための手続きをお教えしているのです。しかしその基本さえ理解で
きれば自動車レースに出ても通用するテクニックを身につけることも可能です
し、公道を安全に走ることもできるというわけです。

  みなさんも一度は包丁を握ったことがあるでしょう。あの物を切るための道
具である包丁です。その時どうやって包丁を使いましたか?おそらく包丁を引
きながら物を切ったはずです。そう。包丁の使い方は引いて切るのです。なぜ
だかおわかりですか?
  良く切れるものの例えにカミソリの刃というのがありますが、実際カミソリ
のように薄い刃は良く切れます。しかし耐久性や刃こぼれの心配を考えると包
丁の刃はある程度厚くしなければなりません。その包丁で物を切るための使い
方が引くことなのです。
  時間がある時に試してもらえればいいのですが、りんごを買ってきてそれを
八等分にします。それぞれが同じ角度になるように(この場合は八等分ですか
ら45度になります)切って下さい。そのうちのふたつをまな板の上になかせ
ます。半月形のりんごがふたつありますね。ひとつを傾斜と直角に切ってみて
下さい。断面は八等分したそのもの。45度の角度になっているはずです。今
度はもうひとつを傾斜に対して斜めに切ってみてその断面を見て下さい。分度
器で計るまでもなく45度よりは小さい角度の扇型が見られるはずです。
  もうおわかりでしょう。厚みのある刃でも切る時に角度をつければ薄くなる
ということです。角度をつければつけるほど薄くなるということです。ですか
ら包丁をより切れる道具として使うために引いて切るという操作が必要なので
す。これで柔らかいお刺身をきれいに切るために、刺身包丁の長さが長い理由
がおわかりでしょう。お刺身に対してできるだけ斜めに刃を当てて切るために
長くなっているのです。これが包丁という道具の使い方です。

  クルマも同じです。クルマは包丁より複雑にできた道具です。人を乗せて自
由に動き回ることができる大きな道具です。しかし同じ道具には変わりがない
のです。使い方さえ間違えなければクルマはみなさんが想像するよりもはるか
に高い性能を発揮します。もしみなさんがクルマの性能を引き出す方法さえ身
に付ければ、その時にこそ安全と楽しさ、そして速さが手に入るのです。
  包丁を裏返しに使う人はいません。それは包丁が単機能な道具だからです。
しかしクルマは様々な要素が複雑に絡み合って走ります。ヒヤッとしたり思い
通りに動かないのは使い方が間違っているからです。ユイレーシングスクール
はクルマが好きで運転が好きな人が、クルマを傷つけたり他人を傷つけるのを
見たくはありません。どうか運転に際しては細心の注意を払い、粋な運転を心
がけて下さい。みなさんの運転が上手くなるためのお手伝いはユイレーシング
スクールがしますから。

・ユイレーシングスクールポリシー
http://www.avoc.com/9misc/info/yrspolicy.shtml

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2.なぜKOUなのか
  日本でドライビングスクールを始めてからしばらくして、いつか一般公道で
の運転について自分の意見をキチンとした形で残したいと思うようになった。
日本で運転しているとかなりのストレスを感じるのがその理由だ。

  家族のいるアメリカと行き来する生活をしているから、自然と日本人とアメ
リカ人の運転を比較してしまう。アメリカ人の運転は一般的にうまくはないが
運転していて気疲れしない。それは道が広いからとか、フリーウエイが完備し
ているからというような環境の問題では決してなく、交通の流れ自体が円滑だ
からだ。対して日本は、昔はこれほどでもなかったと思うのだが、交通に秩序
がない。走っているクルマがテンデンバラバラに勝手なことをしている。なん
でもありの状態。それが日本の現実だと言われればそれまでだが、運転に対す
る意識が低いのは事実だ。ここで言う運転に対する意識というのは、交通の流
れの中で自分をどうとらえているかということだ。一人で走っているわけでは
ないのに、自分のことしか考えられない人が実に多い。

  それとは別にこんなことがあった。何年か前にユイレーシングスクールの卒
業生と話していた時のこと。「わき道から幹線道路にさも当たり前のような顔
をして割り込んでくるというのはおかしいよね。日本はマナーが悪い」と言う
と、「そんなことないですよ。教習所では交互に譲り合って走りましょうって
教えていますから」とのこと。「だって幹線道路を走るクルマとわき道から出
てくるクルマでは絶対量が違うんだから、交通の流れから考えればわき道から
の進入車が遠慮するのが筋じゃないの?」と返すと、「いさかいが起きないよ
うに交互にって指導しているんじゃないですか」と妙に(笑)説得力のある答
えが返ってきた。本当に教習所ではそうやって教えているのか?
  こんなこともあった。YRSドライビングワークショップではスレッシュホ
ールドブレーキングというできるだけ短い距離でクルマを停めるブレーキング
の練習をするのだが、受講生の中にどうもブレーキペダルを蹴飛ばすように踏
んでいる人がいた。床につけた踵を支点にして押すように踏んでみて下さい、
とアドバイスすると、「えっ、そうなんんですか?教習所ではアクセルは踵を
床につけて踏むけど、ブレーキは床から足を離して踏めと言われたんですけど」。
こっちが『えっ!』となる番だった。何を根拠に教習所はそんな操作を教えて
いるんだ。
  これだけではない。教習所ではこう習ったとか、友達はこういう風に言って
いたとか、雑誌にこう書いてあったとか、ショップがこう勧めたとか、スク
ールを訪れる受講生が思い込んでいた情報に間違っているものが少なくなかっ
た。YRSを受講してくれる人には「本当はこうなんですよ」と話すことがで
きるが、YRSに来ない人、来れない人には正しい運転の仕方も運転の楽しさ
も伝えることができない。

  公道であろうとサーキットであろうと、安全に楽しく運転するためにはふた
つの大切なことがある。ひとつは交通の流れの中で運転する自分を律すること。
もうひとつはクルマを実際に動かすための具体的な操作だ。どちらが欠けても
クルマは思い通りに動いてくれないばかりか危険でもある。それでこの際、公
道での運転に焦点をあてたメールマガジンを創刊してYRSの枠を越えてクル
マが好きで、運転が好きな人により安全に、より楽しく運転するコツをお伝え
しようと思った。だから。教習所では教えてくれない運転はKOUなのだ。

  アメリカには日本のような自動車教習所はない。運転免許を取りたい人が免
許年齢に達するとドライビングパーミットと呼ばれる路上練習許可証を申請す
る。これがあれば成人で免許証を持つ人が隣に乗ってさえいれば路上で練習す
ることができる。隣に乗るのは父親であり、時にはプライベートなレッスンを
してくれる個人営業のインストラクター。我が家の場合、もちろん息子の練習
に付き合ったものだが、いろいろな人に話を聞いて参考にするのもよかろうと
何人かのインストラクターに依頼した。
  そこには箱庭的な教習はない。実際の現実に直面しながら交通とは何かを学
ぶ。だから人によって流れに乗れるまでの運転を会得する時間は異なる。教習
所の卒業試験のために練習しているわけではなく、将来ずっと運転を続ける基
礎を作るのが目的だから当然のことだ。
  DMVの試験に合格する自信がつくと自分でクルマを持ち込み担当者のテス
トを受ける。場所はごくふつうの市街地。ごくふつうに運転できるかどうかが
判断される。「右に曲がって」、「Uターンして」、「縦列駐車して」。走り
ながら全てが指示される。それができれば、自分でこうしたいと思う運転もで
きると判断されるわけだ。

  運転は一生物だ。意識は年齢によって変わるかも知れないが、こと操作につ
いては一度覚えれば一生使えるものだ。意識と操作が成熟すれば、間違いなく
安全で楽しい運転ができる。KOUがクルマ好きで運転が好きな皆さんの安全
に役立ち、少しでも運転が楽しくなればそれ以上の喜びはない。

・ユイレーシングスクールホームページ
http://www.avoc.com/index.php

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3.ドライビングポジションの話
  ドライビングテクニックについては単行本も出ているし雑誌で取り上げられ
ることも多いから読まれた方もいるだろう。基本編とうたっている場合にはた
いがいドライビングポジションの話が載っている。日本のその手のものにはあ
まり興味がないので詳しくは読んだことがないが、ほとんどその単行本なり雑
誌を買って運転を学びたいと思っている人には役に立たないシロモノばかりだ。
  なぜか。それはシートポジションとかに触れてはいるがたいていの場合クル
マの運転が分かっていない人が書いているからだ。さもなくば、わかっていて
も肝心なことは書かないでお茶を濁しているとしか思えない。創刊号からこん
なことを書くと出版社ににらまれるかも知れないが、それはそれで仕方がない。
ほとんどの記述で肝心なことが欠落しているからだ。手首がステアリングホイ
ールにかかるぐらいのポジションがいい?なんのためにそうするのか?それは
あくまでも目安であって、そのポジションを取ればドライビングの第一歩は完
成だ、という書き方では不十分だ。
  クルマの操作に必要なのは両手と両足だ。ドライビングポジションで最も肝
心なことはこの『両手両足が自由に動く姿勢』を作ることだ。しかし手首がか
かっていてもひょっとして足が長すぎて窮屈な思いをする人がいるかも知れな
いではないか。果たして書かれていることは万人に通用することなのか。全て
の記事に目を通したわけではないから、中にはキチンとした説明のものもある
かも知れないが、その手の解説を読む人はそうする目的がどこにあるのか把握
する努力が必要になる。
  アメリカにもその手の本はあるが、日本ほど軽い乗りの記述は見当たらない
し出版されている絶対数が非常に少ない。クルマの運転には個人差が常に付き
まとう。運転経験の多い少ない。運転する人の性格が大雑把なのか慎重なのか。
最も異なるのが一人ひとりの運転に対する意識だ。そんな個人差のあるものに
対して通り一辺倒のものはアメリカでは見当たらない。何を目的としてそうす
るのか。根拠が書いてないものを消費者は受け入れない。
  そして、教えるということに対する意識に日本とアメリカでは差があるよう
に感じる。双子の息子をアメリカで育てる過程で学んだことなのだが、保育園
でも小学校でも中学校でも言葉こそ違うが担任の先生はみんな同じようなこと
を言っていた。教育方針について話していた時のことだが、「教えた子供の能
力が開発されなければ教えたことにはならない。そのために教えているのだか
ら」と。まさに然り。

  そのあたりの情報の質というものについてはおいおい触れることにして、話
をドライビングポジションに戻そう。
  公道でもサーキットでもドライビングポジションが大切なのは思い通りにク
ルマを操るためだ。換言すれば『両手両足の動きが妨げられる着座姿勢』は運
転には適さないということだ。だからシートバックからステアリングホイール
までのリーチとかペダルをペダルを踏み込んで軽く膝が曲がる程度とかの話が
出てくるのは当然だ。しかし両手とステアリングホイール、両足とABCのペ
ダルの位置関係だけがドライビングポジションの大切さの全てでは決してない。
  ユイレーシングスクールでもドライビングポジションに気を使ってほしいと
言うが、その目的とするところは、

| 人間がクルマと一体になるという前提で、その上で『両手両足が自由に動く
| 姿勢』を作ることだ。

  話を少しずつ進めよう。なぜクルマと一体になる必要があるのか?クルマと
一体になるということはどういうことなのか?

  まず人馬一体ならぬ人車一体の話だ。スーパーマーケットでもいいしホーム
センターでもいい。結構な数のワンボックスカーが停まっている。フロントタ
イヤ、特に右前のフロントタイヤに目をやるとショルダーばかりが削れている
クルマがある。結論から言うと街中を走っている時でさえアンダーステアを出
して走っているからショルダーばかりが減るのだ。アンダーステアについては
別の機会に譲るが、少なくともこのクルマの持ち主はコーナーを曲がる時にス
テアリングを切りすぎているのだ。もともとワンボックスカーは着座位置がフ
ロントホイール近くにあるからどうしても操作が遅れがちになる。それで、本
人は自覚していないのだがエイヤッとばかりにステアリングを切ることになる
のだが、交差点を曲がるワンボックスカーを運転している人を注意深く見てい
ると、もうひとつショルダーばかりが減る要因があるのに気付く。
  それこそがドライビングポジションの重要性を物語っている。何が起きてい
るのか。それはドライバーがクルマと一体になっていないということだ。ワン
ボックスカーは車高が高いからロール量が大きい。正確に言えば、クルマはそ
れほどロールはしていないのかも知れないが、ドライバーが感じるロール量、
それはまさに遠心力なのだが、それを大きく感じる。コーナーを曲がりだした
ドライバーは上体がコーナーの外側に倒れるのを防ぐためにステアリングホイ
ールを回している両手でも上体を支えようとする。回しだしたステアリングホ
イールに力を入れればどうなるか?それは決して元には戻らない。加速度的に
切り込んでいくだけだ。
  かくして前輪近くに座るドライバーが内輪差を気にするがあまり切り始めの
タイミングを遅らせ、それによって急激に起きるロールに抗うようにステアリ
ングホイールで身体を支えようとした結果、フロントタイヤのスリップアング
ルばかりが大きくなりアンダーステアにおちいったというわけだ。人車一体で
はない典型的な例だ。
  この場合、ドライビングポジションに関係するのは、コーナリング中に身体
がぶれていることだ。もしこのドライバーのドライビングポジションが適正で
両手両足が自由に動き、必要最小限の操作でコーナーを抜ける方法を知ってい
たのならアンダーステアは発生しなかったはずだ。ぶれるということは必要な
操作に対して過大に、あるいは過小に操作してしまう可能性があるからダメだ
よ、と言っているのだ。実際、ユイレーシングスクールのドライビングスク
ールやドライビングワークショップでも同様のアンダーステアにおちいる受講
生も多いが、ステアリングの切り方だけではなくドライビングポジションも見
直すようにアドバイスすれば100%ものの見事にアンダーステアを克服する。

  少しはドライビングポジションが目指すところが見えてきたのではないだと
うか?確かにステアリングホイールやペダルとの位置関係も重要ではあるが、
もっと大事なことはクルマと一体になれるかどうかという点だ。
  クルマはテレビゲームとは違う。目の前に繰り広げられる風景は同じような
ものでもクルマは自分が移動しながら操作する。テレビゲームはどっかり座っ
たまま操作する。テレビゲームをやっていてステアリング操作に忠実な遠心力
を操作している人間が感じたという話はいまだ聞いたことがない。しかしクル
マの運転は、クルマが動き出した時から加速、原則、旋回によって連続して起
きる姿勢変化に翻弄されながら正確な操作を続けなければならない。運転姿勢
が乱れれば不必要な操作、不用意な操作をしかねない。だからクルマの動きと
一体になれるドライビングポジションが必要なのだ。日常では味わえないほど
の遠心力と加減速Gに直面するレーシングカーのシートをドライバー一人ひと
りの体格や体力に合わせてあつらえるのはそのためだ。
  ではどういう状態が人車一体なのかという話だ。バケットシートをおごれば
いいという話では決してない。事実、バケットシートを付けていてもノーマル
シートで走るドライバーより遅く、下手な例はいくらでもある。つまりシート
がどうのこうのというよりも、

| クルマがどれだけ傾いて、どれだけつんのめって、どれだけのけぞったかを
| 正確に把握することができ、なおかつ両手両足がドライバーの意思に忠実に
| 自由に動かせるドライビングポジションを探さなければならない、のだ。

  ノーマルのシートでそんなことができるのか?できるさ。
  シートにはまずお尻で座る。シートバックには背中と、場合によっては肩が
ついているはずだ。9時15分でも10時10分でもいい。両手でステアリン
グホイールを握る。この時に強く握ってはいけない。自分の体重をステアリン
グホイールで支えようとする予兆だ。両足の踵は床の上にある。
  あなたの体重を支えているのは以上の面と点だ。が、それはあくまでもクル
マが停まっている状態での話だ。一端クルマが動き出せば、一定速で直線路を
走っている以外は常にあなたの体重以上の重さをこれらの面と点で支えなけれ
ばならない。クルマと一体になることを目指しているのだから、クルマが傾い
たらその速さと同じ速さであなたも傾くはずだ。具体的にはどういうことか。
今シートバックの中心にあなたの背骨が当たっているとする。前後Gに関して
は背中のシートバックへの面圧が変わるだけだからここではおいておくが、コ
ーナーに入れば遠心力でクルマが傾く。同時にあなたの身体も傾こうとする。
その時。シートバックの中心に当たっている背骨がズレてはいけない。ズレな
いのが理想的なドライビングポジションだ。ズレるのはドライビングポジショ
ンが、否、座り方正しくないから遠心力に耐えかねてふらついてしまうのだ。
ここで初めてシートを前にワンノッチ出したほうがいいとか、シートバックを
倒したほうがいいとかの話が出てくる。ついでに両膝を開いて座ってみるのも
いいだろう。先ほどの面と点に、ふとももとコンソールに当たる膝が加わり上
体を安定させることができるかも知れない。目指すのは背骨がシートバックの
中心線から片時もズレないポジションだ。

  背骨がズレているか慣れるまで検証することは難しいかも知れないが一度試
してみるといい。本当に検証する気があるのなら肩がシートバックに当たる面
圧を下げ(肩を浮かし気味にして)、背骨をシートバックにめり込ませるよう
な感じのドライビングポジションを取ってみるといい。肩を含む背中全体でベ
タッと座っているときよりも背骨に沿った部分の面圧が上がるから少しのズレ
も感じられるはずだ。
  現実的な方法ではないが、こんな方法でも背骨のズレを検証することはでき
る。自分がこれだというドライビングポジションをとって座り、クルマを左右
のどちらかに傾けていく。といっても体重以上の重さを実現しなければならな
いから30度ぐらいにはクルマを傾けなければならない。だから実際にはやっ
てほしくない。ジャッキアップで試すのは絶対に止めたほうがいい。何かあっ
たら大変だ。多分、想像するだけでも練習にはなるだろう。クルマが徐々に傾
いていく。適正なポジションを取っているつもりでも、どこかの面か点の重さ
が増し上体が支え難くなる。それでも背骨がシートバックの中心からズレては
いけない。さぁ、傾く過程でどこに力を入れれば背骨のズレを防ぐことができ
るかわかったはずだ。わかったのなら、

| 力を入れる必要があるところに力を入れやすい姿勢をシートの位置を変えシ
| ートバックの傾きを調整して探す。

  それこそが、とりあえずは正しいドライビングポジションだ。しかしそれで
慢心してはいけない。状況が変わればベストなポジションも変化するはずだ。
だが、心配する必要はない。状況の変化に合わせてもう一度同じことを繰り返
せばいいのだから。

  いささか回りくどい説明をしたのには理由がある。この国の人は自分自身で
検証する前に実行してしまう傾向にある。結論を急ぎすぎるのか、いわゆる口
コミやら定説といった類にからっきし弱い。だから、あえて過程を強調するよ
うな書き方をした。
  それともうひとつ。自分のドライビングポジションが間違っていないと思い
ながらも操作が雑な人を時々見かける。そんな人は自分の体重が感じられない
のだ。だからジェットコースターに乗ってみるのを勧める。たくさん乗りたい
から乗り放題の遊園地がいい。まずふつうに乗ってみてほしい。な〜んだ、と
は言わないで。次に目を閉じて乗ってみて欲しい。どうだろう。目を開けてい
た時よりもジェットコースターがコーナーに入ると上体が大きくぶれるように
なったのではないだろうか。それは遠心力を身体ではなく視覚で感じていたこ
とになる。つまりは目からの情報で身体が倒れないようにどこかをふんばって
いたのだ。だからコーナーに近づくという情報が入ってこなくなると対応がで
きなくなる。しかし急に向きを変えるジェットコースターにもコーナーの手前
にわずかながら緩和曲線がある。注意すれば身体でも遠心力の発生を感じるこ
とができる。感じた時に対処できていればジェットコースターがコーナーに入
った時に、ほんのわずかな力で身体を支えることができているはずだ。一度揺
らいだ上体を元に戻そうとするには大きな力が必要になる。身体を支えるのに
必要な力の入れ方を瞬時に判断するのにも人車一体であるひつようがあるのだ。
  もちろん、運転している間ずっと力をいれていたのでは身体が持たない。身
体に力が入っていては操作が雑になる。ならば、リラックスして必要な時にタ
イミング良く必要な力を加えることで身体を支える練習をすればいいではない
か。そんな地道な練習を嫌うものだから、バケットシートをつけても中で身体
が踊るはめになる、のではないだろうか?


※今後、回を追うごとにKOUでは様々な運転テクニックの解説していきます。
しかしながら運転は常に危険をはらんでいるものですから、もしあなたがKO
Uに書かれたことを練習する際には周囲の交通に迷惑をかけないことを大前提
に、自分の安全も確保できる範囲で行って下さい。KOU読者が起こした事故
に対しては、例えその遠因がKOUの記事内容にあった場合でも有限会社ユイ
レーシングスクールとその関係者は責任を取ることができません。

===================================
4.タイヤの回る音を聞きながら
  次回KOU第1号からユイレーシングスクールシニアインストラクターが日
常で、あるいはドライビングスクールで見たこと聞いたこと、そして感じたこ
とをエッセイにして掲載します。乞うご期待、です。

===================================
5.質問熱烈歓迎
  KOUは月2回の隔週刊で1年間の発行を予定しています。毎号のテーマは
絞り込んでいる最中ですが、日常の運転にはYRSが気付いていないこともあ
るかと思います。あるいはYRSが見落としている大切な運転技術があるかも
知れません。その点、ぜひみなさんからの意見を聞かせてほしいと思います。
もちろんKOUに対する感想でも、運転操作に対する質問でも結構です。下記
のアドレスにお送りいただければ幸いです。

・意見、質問、要望送付先
03ma@avoc.com

===================================
6.ドライビングスクール受講生募集中
  ユイレーシングスクールは一貫して安全にクルマの運転を楽しむことを目標
に各種のドライビングスクールとその卒業生を対象としたモータースポーツの
入り口、スクールレースを開催しています。名称こそレーシングスクールです
が、お教えする内容は全て理にかなった運転とはどういうものかを理解してい
ただくために作られたカリキュラムです。
  過去にはジムニーやワンボックスカーで受講された方もいました。今までの
受講者の最高年齢は68歳です。YRSでは速く走る必要はありません。みな
さんの経験や知識から生まれるそれなりの速さで走ればいいのです。運転の上
達を目指すのも必要ですが、現在の運転がはたしてクルマに乗せられているだ
けなのか、それともきちんとクルマの動きを理解できているのかを確かめるた
めに、一度YRSのドライビングスクールに足を運んでみてはいかがでしょう。
  サーキットを走ったことのない方には運転の基本を集中して練習するYRS
ドライビングワークショップ(筑波サーキットと富士スピードウエイで開催)、
将来サーキットも走ってみたいという方にはYRSドライビングスクール(筑
波サーキットと富士スピードウエイで開催)がお勧めです。

■ 4月5日(木)YRSドライビングワークショップ筑波
  首都圏から最も近い筑波サーキットのジムカーナ場で終日練習します。テ
ーマは最短距離で止まるためのブレーキングと絶対にバランスを崩さないため
のコーナリング練習です。AT車でもワンボックスカーでも受講することがで
きますし、ヘルメットの装着は義務付けではありませんんでお持ちでない方も
受講できます。

・YRSドライビングワークショップ筑波案内頁
http://www.avoc.com/1school/driving/ydwt.shtml

■ 4月27日(金)YRSドライビングスクールFSW
  ユイレーシングスクールは日本で初めてジムカーナ場とサーキットを組み合
わせたカリキュラムを導入しました。午前中のジムカーナ場ではパイロンを並
べて作ったオーバルコースでコーナリングの成り立ちを学びます。午後はサ
ーキットでいかにクルマを安定させて走ることができるかを検証します。安全
に走るためには速度を出さなければいいのではなく、速く走れる人が速度をコ
ントロールして走って初めて安全だといえるからです。
  今年からジムカーナ場プラスサーキットのYRSドライビングスクールが富
士スピードウエイにも登場します。一日でクルマを意のままに動かすための情
報が得られるカリキュラムです。サーキットを走る際にヘルメットの着用が必
要ですが貸し出しようのヘルメットも用意していますのでお問い合わせ下さい。

・YRSドライビングスクールFSW開催案内
http://www.avoc.com/1school/driving/fds.shtml

□ 2007年YRS年間スケジュール
  ユイレーシングスクールでは一年を通じて様々なスクールを開催しています。
日程は年間スケジュールに掲載してありますのでご覧下さい。

・2007年YRS年間スケジュール
http://www.avoc.com/9misc/info/schedule2007.shtml#3

********************************************************** 奥付け ****
□メールマガジン "KOU"
□有限会社ユイレーシングスクール発行
□編集/文責:トム ヨシダ
□ユイレーシングスクールウェブサイト:http://www.avoc.com/
□Copyright:Yui Racing SchoolCo.,Ltd.
□Copyright:1986-2007  AVOC CORPORATION, Fountain Valley, CA USA
本メールマガジンの内容の一部または全ての複製引用はかたくお断りします。
≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡  Presented by Yui Racing School≡


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