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君が操作をするたびにクルマの姿勢は変化している!

ここまで読んできて、クルマの姿勢変化がもたらすウエイトトランスファーがタイヤのグリップに影響を与えることがわかったかな?どうだ。君の知らなかったことばかりだろう。

クルマはエンジンをかけてスロットルを開ければ動くものだと誰でもが思っているが、実のところその裏には興味深い理論が隠れているのだ。

さてサーキット走行につき物のコーナリング。コーナリング中には様々な力がかかるから単純に解析することは難しいが、おおまかな傾向はつかめるしその傾向はたったひとつの公式によって決まっている。

クルマがコーナリングを開始するとクルマを外に押しやる遠心力が働く。もしタイヤがグリップしないものだったら、たちどころにクルマはコーナーの外に飛び出してしまう。それが限界域でもかろうじてコースにとどまり運転手が希望するラインを通れるのはタイヤがグリップしているからに他ならない。

ところがだ。今まで説明してきたようにタイヤのグリップ(ここでは摩擦円という言葉を使った)はコーナリング中常に連続して変化している。クルマを速く走らせるにはその変化に合わせた操作が求められる。変化に合わせた操作を行うには、まずその変化を感じ取れなければならない。ダ・カ・ラ、最初に感受性の話を書いた。

上の図はコーナリングの一瞬を切り取ったもの。どんなコーナーを回っているところかなんて気にしなくていい。コーナリング中には摩擦円 − タイヤのグリップが変化するものだとわかればそれでいい。

ただしコーナリングのクルマの状態、加速しているのか減速しているのかによってタイヤのグリップの変化が異なることを忘れないでくれ。忘れた人は34頁から読みなおすべし。

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