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≡≡ Yui Racing School presents ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

Go − Circuit No.7 (10/30/99)

------------------------------------- from California, USA ------
●クルマを走らせるのは楽しい。速く走らせるのはもっと楽しい。●しかし安
全に速く走らせることが難しいのも事実。走らせ方を理解していないと楽しく
もないし危険でさえある。●クルマをもっともっと楽しむために「クルマさん
との正しいお付き合いの仕方」を学びませんか。●当サイトからの提案です。
<<標語>> 公道では安全運転、サーキットではそれなりに。
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□□□□□□□ 質問と □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□ その回答 □□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 特集 □□□□□□□□□□□

9月1日に「Yui Racing Schoolウェブクラス」を公開して
から早2ヶ月。みなさんの支援のおかげで、9月6日に設置したカウンターの
数字がまもなく3700になろうとしています。メールマガジンの発行部数も
増え続け、5社の配信サービスの合計配本数は2578(No.6発行時)に
なりました。みなさんのご支持を心から感謝します。

12月9日に日本で初めて開催するYui Racing Schoolのプ
ログラム、ドライビングワークショップODW001も定員20名のところに
21名のお申し込みをいただきました。インターネットを通じたレーシングス
クールが実現するかどうか不安がないわけではなかったのですが、これで今後
の展開にも希望が持てるというものです。お申し込みいただいた方々にお礼を
申し上げます。

尚、当初午前中で終了するはずだった桶川スポーツランドのドライビングワー
クショップですが、せっかく日本に赴いて開催することもあるので午後の部と
してODW002も開催することにしました。こちらはまだ余裕がありますの
で、ぜひご参加下さい。また、ODW002が成立しない場合は、ドライビン
グクリティークを開催する予定です。

今後ともYui Racing Schoolをよろしくお願いします。

トム ヨシダ

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≪ No.7の目次 ≫

●読者からの質問とその回答

○あとがき

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●読者からの質問と回答

△質問 その壱

FJ1600レースをやっています。こちらではコーナーのアプローチの際は
、直線でブレーキングを終了させず、CP付近までブレーキを残す様に教わって
おります。実際私が乗ってきたほとんどのマシンは、この方が早目にCPに到達
できて、より素早いコーナリングが完成していると実感しています。但しオー
バーセッティングのマシンの場合には、ブレーキングを残さなくても、ノーズ
は入っていきますし、もし残せばターンイン時にハーフスピン状態に陥りやす
いですので、意識的に早目にブレーキをリリースして、アクセリングに移行す
る様にしています。

Yui Racing Schoolさんのコーナリング時のセオリーはバラ
ンススロットルで前後のタイヤのキャパを目一杯使ってコーナリングした方が
速いとおっしゃっているように解釈しましたが、実際のところ(1:ブレーキ
を残して若干のスライドを誘発させ、それをアクセルで押さえこむコーナリン
グ方法)と、(2:直線でほぼ完全にブレーキングを終了させ、TP〜EP間はイ
ーブンスロットルでクリアする方法)とでは、どちらの方がより速いコーナリ
ング、ラップが可能なんでしょうか?

お忙しいところ恐縮ですが、それぞれのメリット、デメリット等をご教授下さ
い。【 たぼ黄ち 】

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ブレーキングからコーナリングへ移るトランジッションについての質問です。
基本的な考え方は既発行のNo.6で触れていますので、ここでは具体的な点
についてお応えします。

ご質問の(1:ブレーキを残して若干のスライドを誘発させ、それをアクセル
で押さえこむコーナリング方法)と、(2:直線でほぼ完全にブレーキングを
終了させ、TP〜EP間はイーブンスロットルでクリアする方法)のどちらが速い
かという質問ですが、どちらも正解です。と言うより、状況によって1)が速
い場合もあるし、2)が速い場合もあると答えた方が適切かも知れません。

サーキット走行で重要なのは状況の把握だと重ねて言ってきました。これはク
ルマの状態とコースの状態の両方を含んだことです。そして、走行中にクルマ
とコースの状態が変わることはよくあることです。

例えば、ガンガン攻めて走っているうちにフロントタイヤに負担をかけすぎて
グリップが落ちてきたとします。この時、テクニックを四角四面にとらえイー
ブンスロットル(バランススロットルと日本では呼ぶのですか?)でステアリ
ングを切り込めば、タイヤのグリップが落ちる前よりは相対的にアンダーステ
アが強く出るはずです。ならば、それまでよりトランジッションの区間を延ば
して(ブレーキを残して)コーナリングを開始することが有効になります。

ブレーキを残してコーナーに入ると速く走れるようにセッティングされたマシ
ンとそれに慣れたドライバーでも、急に雨が降ってきた時に同じことを同じよ
うに行ったらどうなるでしょう。状況は、「滑りやすい路面+フロント過重で
リアが軽くなった状態のクルマ」のステアリングを切り込むことになります。
そう、「ノーズが入りやすい」とか判断する前にテールスライドを起こす要因
が既に大きくなっていますよネ。

このふたつの例をみただけでも、トランジッションには実にいろいろな形があ
ることがわかります。つまり決定打はないと考えた方が無難なのです。

No.6で説明したように、ターンイン時にブレーキを残すしているのは「有
功」です。しかし、これはターンインポイントまでに必要なブレーキングがほ
ぼ終了しているという前提での話です。ブレーキングが遅れたせいで車速が落
ちず、「しょうがなくターンインポイント過ぎまで制動のためのブレーキング
をする」のとは180度考え方が違います。

ブレーキングはあくまでも直線で、コーナリングはあくまでもイーブンスロッ
トル行う、としつこく行っている理由はここにあります。

ここで説明していることは理論ですから、実際の応用は「刻一刻変わる状況」
を把握しながら「どうするのがベストか」考えながら走ってみて下さい。もし
迷うのであれば、ブレーキングポイントを一定にして走り方を変え、出口での
回転数を読んで判断したらいいと思います。


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△質問 その弐

質問:22歳から峠走りを楽しむこと10年余,事故をきっかけにサーキット
走行会に転向して5年ほどの37歳男です。(岡山のTIサーキットがホーム
コースです)

年季は入っていますが,今や年に数回の走行会だけということもあり,腕はず
いぶん落ちています。でも,40になっても50になっても楽しみながらより
速く走れるようになりたいという気持ちは持ち続けています。

一連の理論(HPも拝見しました)は実におもしろく,特にコーナーは直線の
加速に備えてのもの,という考え方には目を開かれました。加速開始ポイント
をできるだけ早める走りを心掛けることの大切さがよく分かり,今後の走行会
でも活かしたいと考えました。実はどこから加速したらよいか迷っていたコー
ナーがあったので・・・

一流ドライバーの多くが「脱出を優先して考えよう」と言っていますが,今ひ
とつピンと来なかったのがとてもよく分かりました。

他にも「クルマさんにうまく走ってもらうようにドライブする」という考え方
もおもしろい。どうも,ねじふせるとか,コントロールしてやる,という人が
多いみたいなので。

私自身は,生来ががむしゃらに突っ込むというのでなく,理論を組み立てて走
るタイプ(度胸は今ひとつということ)なので,このシリーズはとても楽しく
ためになります。

ただ疑問もあります。車がフォーミュラーカーでなく,市販のFF車(ホンダの
インテグラタイプR)なので,コーナリング進入ではブレーキを残して入らな
いと回頭性が落ちて結局アンダーになってしまうのでは?という気持ちがある
ことです。もちろんCP前にはブレーキペダルから足は離れていますが,ター
ンイン前にブレーキをリリースしてしまうとうまく曲がりません。この点,No
5号ではそれはだめ,と記述しているのですが,どうなのでしょう。

できたら教えてくださればと思います。よろしくお願いします。【武田昌樹】

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>> 一流ドライバーの多くが「脱出を優先して考えよう」と言っていますが,
>> 今ひとつピンと来なかったのがとてもよく分かりました。

>そうなんですネ。一流のドライバーは走り込むことで速くなった人がほとん
>どですから、理論は後からついてくるというか、最終的に自分の走りが理論
>と合致することになるようです。しかも一流ドライバーが必ずしも「普通の
>人にわかる言語」を話しているとは限らないところに若干のギャップがあり
>ます。
>その昔雑誌の取材で日本の某レーシングスクールを受け、あのコーナーが上
>手く曲がれないと質問すると、「そりゃスパッといくんだヨ」という答が返
>ってきました。走り方がわからないからレーシングスクールを受けるのです
>けどネ。Yui Racing Schoolではできるだけ平易な表現で
>「走りの理論」が伝えられるよう努力していきます。

>> ただ疑問もあります。車がフォーミュラーカーでなく,市販のFF車(ホン
>> ダのインテグラタイプR)なので,コーナリング進入ではブレーキを残し
>> て入らないと回頭性が 落ちて結局アンダーになってしまうのでは? とい
>> う気持ちがあることです。もちろんCP前にはブレーキペダルから足は離
>> れていますが,ターンイン前にブレーキをリリースしてしまうとうまく曲
>> がりません。この点,No5号ではそれはだめ,と記述しているのですが,
>> どうなのでしょう。

>武田さんのご指摘は、まさに「スムースに走るため」ために欠かせないテク
>ニックです。というより、コツですかネ。ある瞬間に前後の操作が重なるこ
>とは間違いありませんし、必要なことです。
>実は当サイトでは意図的にこの点を避けていました。というのも基本的な理
>屈を理解してもらってから、いわゆる「移行の部分/重なる部分」(英語で
>はトランジッションと言いますが)を解説しようと思ってました。
>ただ結論から言うとクルマがフォーミュラカーだろうがFFだろうがRRだ
>ろうが、共通する理論は同じです。その応用方法が異なるのです。クルマの
>バランスが取れてさえいれば、武田さんのご指摘とおりブレーキを残して進
>入することは何の問題もありません。

というメールでのやり取りが、実はありました。

さて、今やFF全盛。武田さんと同じ疑問をお持ちの方も多いと思います。武
田さんへの返事にもあるようにブレーキを残してコーナーに入るのは、特にF
Fの場合、「スムースに走るためために必要なテクニックであり、大切なコツ
」です。

ただ、覚えておいてほしいことがあります。「FFだからブレーキを残してタ
ーンインするのが当たり前」なのではない、ということです。結果的には同じ
ようなことになりますが、「クルマの前輪荷重が大きいためにフロントがヨー
変化(回頭性)に対して鈍いので、ブレーキングを残してフロントタイヤにか
かる荷重を増やしタイヤ(特にアウト側)のグリップを増すことでクルマのバ
ランスを取るためにブレーキを残す」のだと解釈してほしいのです。公式にあ
てはめた走り方を追求すると、時として走りの理論に反する状況に出くわしま
す。

以前にある雑誌の企画で試したことがありますが、ピックアップトラックの後
輪に太いタイヤを履きます。加速時のコーナリングでアンダーステアが強くな
るのは容易に想像できますが、実はブレーキング時にもアンダーステアが強く
なるのです。そのピックアップトラックはFRでした。このピックアップは、
これでもかというくらいにブレーキを残してステアリングを切っても、アンダ
ーステアを消すことが難しかったのを覚えています。

クルマには固有のバランスがあります。走る速度によってそのバランスが変化
します。クルマのバランスが良いにこしたことはありませんが、全ての速度域
でバランスを求めることが不可能なのも事実です。いわゆる、「一徹」なので
す。そこに、応用力の高い人間の出番があります。

人間はクルマさんより速くは走れません。クルマさんは確かに力持ちですが、
その能力が生かせる状況にならないと持てる性能の全てを発揮することはでき
ません。もし、人間が「クルマさんが走りやすいように仕向けてあげる」こと
ができれば、その時にこそ安全に速く走ることができるはずです。

そして、それこそがYui Racing Schoolが目指す「人とクル
マの楽しい共存」です。

みなさんも同じような疑問を持っているのではないか、と思われる質問がいく
つか届いています。再度、質問特集として発行する予定です。

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○あとがき

Yui Racing Schoolはこれからも「安全に速く走る」ための
情報を提供していきます。その情報をどう使うかはみなさん次第です。ただ、
もし使い方が分からなかったり、使っても効果がなかった場合は、ぜひ日本で
開催するドライビングワークショップなりドライビングクリティークを受講し
て下さい。

30日は10月最後の土曜日です。アメリカでは寝る前に家中の時計を1時間
もどします。日曜日の朝目覚めると、活気に満ちていたサマータイムと別れ冬
の訪れを告げるスタンダードタイム(冬時間)が待っています。でも、1日が
25時間にな「ちょっと得した気分」に浸れる日でもあるのです。

そして、30日はハロウィーンでもあります。

諸般の事情から、今後も不定期刊行を続けることになります。ですが、内容や
体裁についてはドシドシ改善を加えていきたいと思いますので、ご意見やご感
想をお寄せ下さい。

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発行人からのお願い

過去オリジナルサイトのフォームで質問を寄せられた方には個別に回答してき
ましたが、メールマガジン上で回答し多くの人と情報を共有できる質問を募集
しています。初歩的質問も大歓迎です。どしどしお送り下さい。

宛先は、mailto:publisher@avoc.com です。

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発行人:トム ヨシダ
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