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Go?CircuitNo.262(12/08/08発行)

---------------------------------------------------- Taste of USA ----
●クルマを走らせるのは楽しい。思い通りに走らせるのはもっと楽しい●しか
しクルマがなかなか思うように動かない時がある●クルマの運転は簡単そうで
難しい●が、難しいことに感謝しなければならいない●難しいからこそうまく
できた時の喜びは大きい●うまくなろうとする過程がまた楽しい●うまくなろ
うとするから工夫する●今の時代、クルマを使い倒さなければもったいない。
|| Proud of our Tenth Anniversary ||
》》》Be Smarter, Drive Sater, and Drive Faster! You can do it!!《《《
【 Yui Racing School Offers Serious Entertainment 】
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|1) YRSサイトアップデート
|2) ユイレーシングスクールの足跡 2
|3) 2009年スケジュール
|4) メールマガジンの配信について
|5)クルマを走らせる その6 トム ヨシダ

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|1) YRSサイトアップデート
・YRSエンデューロ最終戦結果
http://www.avoc.com/3result/pt/1018yes/
・YRSスプリント最終戦結果
http://www.avoc.com/3result/pt/1018yss/
・YRSオーバルFSW歴代ラップタイム
http://www.avoc.com/3result/pt/2008yof/
・YRSオーバルレースシリーズ最終ポイントスタンディングス
http://www.avoc.com/3result/pt/2008yor/

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|2) ユイレーシングスクールの足跡 2
1999年12月9日に桶川スポーツランドで初めてのYRSドライビング
ワークショップを開校してから9年。この間、ユイレーシングスクールに参加
してくれた延べ10,063名の方とともに、ユイレーシングスクールは誇り
を持って10周年を迎えます。

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パイロンを置いて目印にしても指で指して場所を示しても、スロットルペダ
ルから足を離した途端にブレーキペダルを蹴飛ばしてしまう人がいる。「もっ
とトランジッションを意識して下さい」とアドバイスをするのだが、それを聞
いてクルマの姿勢を安定させることができない人がいる。理論的に考えれば分
かることなのだが、クルマが制動に適した状況になっていなければスレッシュ
ホールドブレーキングを実現することは難しい。
なぜそのような姿勢変化、すなわち加重移動を無視した操作をするのかと想
像してみた。当たってはいないかも知れないが、こういうことなのではないか
と思う。
第一に、強くブレーキペダルを踏めばそれだけ制動性能が高まると思ってい
るケース。二番目に、せっかく思いっきりクルマを振り回すことができる場所
で走っているのだからと無意識のうちに操作が荒くなっているケース。最後に、
限界でクルマを走らせるためには操作を急がなくてはならないと思っているケ
ース。
もちろん、そんなはっきり意識して操作をしているわけではとは思う。どち
らかと言うと無意識にそうしているような気がする。つまり、潜在意識の中の
クルマに対するイメージがまだ出来上がっていないのではないかと思うのだ。
クルマは人間自身では体感することのできない速さで走る。人間が想像でき
ないほどの加速度(マイナスの加速度、円運動の加速度を含めて)を達成する
ことができる。しかもクルマは重い。
いきおい、速くなればなるほど、クルマがそのエネルギーを変換しようとす
る時に何が起きているのか推し量ることはほとんど不可能だ。こればかりは想
像力に頼るしかない。

そして、その想像力の源になるのがクルマから動かしている人間に送られる
情報だ。それらはシートの上にある腰から、フロアに置いたかかとから、ステ
アリングホイールを握る手から、それに人間本来の平衡感覚をつかさどる感覚
などからもたらされる。
もちろんその中には目から入ってくる情報も含まれるだろうが、それは人間
が行う他のスポーツと比較してさほど重要ではない。誤解を恐れずに言えば、
重要であってはならないのだ。なにしろ、人間の両手両足でクルマを動かして
はいるのだが、その速さと加速度は人間の等身大ではありえないからだ。
目から取り込む情報が必要ではあるが、それだけに頼っていると正確な操作
に欠かせない感じる力と想像する力を殺ぐことにつながる。

クルマの運転には『操作の仕方』が重要な意味を持つとよく言われるが、同
じくらいに『気持ちの持ち方』というか『運転を創造する』ことが大切ではな
いかと思うのである。
だからクルマの運転は他のスポーツほどの身体能力を要求されず、年齢を重
ねた人でも若い人と同等かそれ以上のことができる。

この観点から考えるに、トランジッションをスムースに行えない人は、目か
らの情報に頼りすぎているのではないかとの仮説を立てた。既にスクールの時
にそんなアドバイスをしているのだが、これが思いのほか効果があって驚いて
いる。
クルマの運転は、それこそ星の数ほどあるいろいろな要素をまんべんなく満
たさなければならないから難しい。だけど難しいから面白い。すぐにできてし
まうことなら興味は続かないし工夫も生まれないだろう。

運転の上達に終わりはない。ユイレーシングスクールで教える立場の我々を
含め、受講した延べ1万人の人達もまだまだ運転がうまくなる可能性がある。
ユイレーシングスクールはそんな確信とともに10年目を迎える。

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受講生が特定の練習をうまくできなくても、それは受講生が下手だからでは
ありません。むしろうまくできないことのほうが多いはずです。ユイレーシン
グスクールでお教えしているのは理論的に裏付けされた、いわば『クルマを運
転する人が目指すべきもの』なのです。ドライビングスクールに参加した時点
で、それができてもできなくてもそれはどうでもいいことなのです。
ひとつにはクルマの動きを身をもって感じてもらい、クルマのバランスを崩
さないための操作の方向性を覚えてもらえば、あとはその方の工夫次第で運転
はうまくなります。そのきっかけをユイレーシングスクールが提供しているに
過ぎないのです。
日常ではクルマの限界を探る走りはできないでしょう。しないほうが賢明で
もあります。しかしクルマの性能は人間の想像をはるかに超えたところにあり
ますから、運転を極めようとするならば限界付近で走ってみてどんな挙動にな
るのか知ることが極めて大切になります。
ユイレーシングスクールではチーフインストラクターをはじめ全てのスタッ
フが理想の運転を目指しています。全員が発展途上にあると言ってもいいでし
ょう。じょうずにクルマを動かすための努力に終わりはないと思っています。
受講生も最初のうちはクルマがバランスを崩すような『気持ち悪い操作』を
してしまうことがありますが、操作に慣れてクルマを前に前に進められるよう
になると自然に『気持ちのいい操作』を求めるようになります。それこそがユ
イレーシングスクールが求めているドライビングポテンシャルの向上なのです。
クルマを思い通りに動かしてみたいという方は、ぜひユイレーシングスクー
ルを受講してみて下さい。

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|3) 2009年スケジュール
2009年のスケジュールは現在も調整中ですが、決定している第一四半期
の日程は以下の通りです。参加募集の開始は年明けを予定しています。
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|■ 1月18日(日)YRSオーバルレースFSWラージ
過去2年間にYRSオーバルレースに参加した方を対象とした招待レース。
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|■ 2月14日(土)YRSエンデューロ&スプリント
9年目を迎えるスクールレース。YRSのステップアッププログラムです。
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|■ 2月20(金)YRSドライビングワークショップFSW
加速、減速、旋回。クルマを動かすのに必要な操作のコツを公開しています。
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|■ 2月20(日)吉田塾
好評だった吉田塾を再開します。話の中で運転のイメージを膨らませます。
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|■ 2月28(土)YRSドライビングワークショップ筑波
参加しやすい週末に行います。運転の基本をいちから学ぶ絶好の機会です。
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|■ 3月6/7日(金/土)YRSツーデースクールFSW
今回は2日目を週末にしました。運転に馴染むためにうってつけの機会です。

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|4) メールマガジンの配信について
1999年から不定期で配信してきたユイレーシングスクールのメールマガ
ジン『Go Circuit』ですが、来年もメールマガジン配信サービスの
まぐまぐから配信します。発行時にはユイレーシングスクールのウェブサイト
に掲載せず、その年の終わりに一括してバックナンバーとして集録します。

・ユイレーシングスクールバックナンバーの頁
http://www.avoc.com/5media/mm/mailmagazine.php?num=235&year=2007
・まぐまぐ:Go Circuit購読申し込み頁
http://www.mag2.com/m/0000016855.html
・まぐまぐ:バックナンバーの頁
http://archive.mag2.com/0000016855/index.html

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|5)クルマを走らせる その6 トム ヨシダ
最近、所用で筑波サーキット近くのガレージに行くことが多い。片道60キ
ロ余りの行程だ。以前は16号線を柏方面に向かい途中で8号線を右折。6号
線までをショートカットして沼南警察署の手前で合流。6号線を北上し294
号線を右折して水海道方面に向かう道を通っていた。しかし頻繁に通うことに
なって片側1車線の区間の294号線を走る時に「それはないよな」と思うこ
とが多くなったので、ルートを変えた。16号線を6号線まで走り右折。有料
ではあるが新利根大橋を渡ることにした。こうすることによって行程のかなり
の区間を片側2車線の道にすることができた。
なぜそうしたのか。言うまでもなく、できるだけ安全な状況で運転したいか
らだ。要するに危険な状況に陥る可能性が生じる道は走りたくない。少しでも
安全性が高まり、自分のストレスが緩和されるなら通行料の200円は安いも
のだ。

とは言うものの、ボクだけ運転が上手くて他のクルマを運転している人が下
手で危険だ、と言っているわけではない。ボク自身、「自分は運転が上手い」
と思ったことは一度もない。むしろ自分の運転が原因で事故を起こしたらどう
しよう、といつも危機感を抱いている。それは昔、レースのオフィシャルや取
材者として悲惨な事故をたくさん見てきたことに理由があるのかも知れないが、
とにかく好きなクルマで事故を起こしては絶対にダメだという思いは強い。
つまり、ここに延べていることは、自分自身が気をつけていることであり避
けていることでもある。クルマを運転する目的は迅速かつ安全な移動だ。その
ためには何をなすべきかを常に考えている。幸いにして無事にクルマ生活を送
り続けてはいるが、いつ何時危険な状況に陥らないとも限らない。ではどうす
る?だから、少しでも安全性を高める方法があればそれを実行する。それに尽
きる。
クルマは電車やバスと違って自由に道順を選ぶことができる。通行料を払わ
なくてもすむルートがあったとしても、払うことで安全性が高まり運転ミスの
遠因になるであろうストレスから少しでも開放されるのであれば、通行料を払
うことに躊躇すべきではない。
しかし自分では安全を心がけてはいても安全に運転できる保障はない。自分
でできる選択は、あくまでも危険性を低めることであってゼロに出来るわけで
はない。その意味で安全に走りたいと思うのならば、安全を手にするための努
力を怠ってはならないだろう。安全な運転というものは、それがサーキットで
あれ公道であれ、運転する者が努力して手に入れるものではないだろうか。

事実、ルートを変えたからといって目の前で起きることが劇的に変わったわ
けではない。今までがそうであったように、同じような光景が目に飛び込んで
くる。もしその人がクルマを動かすということにもう少し神経を使ってくれた
なら、その人はもちろん自分も潜在的なリスクを負わなくても済むのになぁ、
という話だ。クルマはもはや欠かせない移動手段なのだから少しでも気持ち良
く運転できればそれにこしたことはない。
筑波サーキットへ向かうルートに細い道がある。中央線が引いてないから道
幅は2車線もない。対向車線に1台のクルマが停まっている。こんなところに
停めなくてもいいだろうにと思っていると、むこうから結構な速度で走ってく
るクルマがある。こちらは制限速度の表示はないが、30キロぐらいの遅い速
度で進んでいる。すると対向車線を走ってきたクルマがやおらこちら側の車線
に飛び出し停まっているクルマを回避しようとするではないか。なんとまぁ。
行儀の悪い運転をする人がいるものだとさらに速度を極端に落としてやりすご
したが、あれはやめたほうがいい。
そもそもクルマが停まっていたのは対向車線なのだから向かってきたクルマ
の前方に障害物があったわけだ。常識的に考えれば、そんな狭い道にクルマを
停める人間も人間だが、自分の進みたいところに障害物があるからと言って対
抗車線に躍り出て自分の進む道を確保しようとするのはどうかと思う。もし、
こちらが自分の進む道を主張したらお互いの危険度は増す。もっとも、そんな
堅苦しいことを言う以前の問題なのだが、ロールの大きなワンボックスカーで
ヒラリヒラリと進路を変えるのは避けたほうが賢明だ。
先方がこちら側の車線に飛び出したのは停まっているクルマの直前だったか
ら、彼にはこちらが駐車しているクルマの位置に到達する前に『ことを済ませ
てしまおう』という明確な意思があったはずだ。つまり確信犯だ。しかし、そ
れが何をもたらしたかと言うと、そのクルマはこちら側の車線に飛び出してき
た時も自分の車線に戻る時も、明確なアンダーステアを出すことになった。そ
れはそうだ。加速しながらスラロームをするようなものだからアンダーステア
が発生して当たりまえの話だ。
なぜリスクを犯してまで先を急ぐのか。細い道ならば何かがあった時に避け
られないかも知れない。細い道ならば単位時間あたりの移動量も限られてくる。
そんな局面で先を急いだところで得るものは少ない。要するに彼の潜在意識の
中は、ゆっくりと近づいてくるクルマは御しやすいと判断した優越感で満たさ
れていたに違いない。そこには運転に対する、あるいは状況判断に対する合理
性はない。運転に対する整合性もない。もしあの時に事故が起きていたら、双
方の前方不注意が事故原因となるだろうが物損に対する過失割合は彼のほうが
大きいことは明白だ。

途中に三叉路がある。いわゆる逆ト字路というやつで、こちら側から進んで
いくと直進か左折しかできない交差点だ。信号機もついている。前方の信号が
赤だったからゆっくりと停止線に近づいて行った時の事。右折するために左手
から飛び出してきたクルマが、こともあろうか『こちらの停止線』をまたいで
来た。思わずブレーキを強く踏んでことなくを得たが、どうするとああいう運
転ができるのか不思議でならない。
片側1車線の三叉路だからそれぞれに停止線は手前の方に引いてある。狭い
道なのに大型トラックの通行も許されている道だから、右折の時に切り返さな
くて済むようにとの配慮があるのだろう。
たまたまその三叉路には生垣が迫っている。確かに見通しは良くない。くだ
んの右折してきたクルマにすれば、交差点に出るまで自分の進路は見えない。
しかし、だからと言ってどこを走ってもいいというもんじゃないと思うのだが。
こちらの停止線を踏んだということは、右折を開始する地点が早かったと想像
できる。そうでなければあのような軌跡を通るはずがない。あるいは、極端に
加速しながら右折を始めたものだから交差点に入ってからアンダーステアが出
てステアリングを切り足したかだ。いずれにしろ、本来は左車線から左車線へ
と右折するのが筋だと思うのだが、街中ではこんな漫然運転がそこかしこで見
受けられる。あれほどの勢いで右折してきて、もし停止線に大型トラックが停
まっていたらどうしたのだろう。

運転に対する意識が働いていると交通の中で数秒後にはどういう状況になる
かが読めるようになる。自分にとっての選択肢が増えるということだ。どうす
ると安全性が高まるかという選択を続けていくうちに運転はこなれていく。肝
心なのは合理性を持って運転することだ。間違っても瞬間瞬間の自分の感情に
運転をゆだねてはいけないとつくづく感じる。

・ユイレーシングスクール教科書
http://www.avoc.com/5media/textbook/textbook.php?page=0

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