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Go − Circuit No.162 (05/07/03発行)

---------------------------------------------------- Taste of USA ----
●クルマを走らせるのは楽しい。速く走らせるのはもっと楽しい。●しかし安
全に速く走らせることが難しいのも事実。走らせ方を理解していないと楽しく
もないし危険でさえある。●クルマをもっともっと楽しむために「クルマさん
との正しいお付き合いの仕方」を学びませんか。●ユイレーシングスクールか
らの提案です。
<<標語>> 公道では安全運転、サーキットではそれなりに。
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1)5月20日YOSA参加者募集中 受講料割り引き特典
2)5月30日筑波サーキットコース2000ラッピングデー参加者募集中
3) 6月2日YDWA参加者募集中 受講料割り引き特典
4)4月22日筑波サーキット公式ドライビングスクール参加者募集中
5)YRS感謝デー参加者募集中
6)サーキットに行ってみよう トム ヨシダ
7) 読者からの質問
8) ハウツースタート 何から始めよう

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1)5月20日YOSA参加者募集中 受講料割り引き特典

★ ★ 参加してみて成果がなかったら受講料返却 ★ ★

5月20日。浅間台スポーツランドでYRSオーバルスクールを開催します。
浅間台スポーツランドの広いコースで安全に速く走るためのトライが出来ます。
受信機をつけて走行していただきますので、リアルタイムのアドバイスが受け
られます。同乗走行を行いますので、ご自身のクルマの限界を体験することが
可能です。

20日のYOSAに限り、一度もユイレーシングスクール主宰のスクールある
いはイベントに参加したことのない方は通常の受講料14,000円のところ
を12,000円で参加することが出来ます。ユイレーシングスクールの走行
理論を聞いたことのない方は、ぜひこの機会に参加して下さい。クルマの動き
が理解できるようになること請け合いです。

参加を希望される方は通常通りの受講料を送金し申し込みフォームをお送り下
さい。当日の受付け時に差額の2,000円とユイレーシングスクールのステ
ッカーをお渡しします。
※既に申し込んだ方にも適用いたします。

・YRSオーバルスクール浅間台開催案内
http://www.avoc.com/2school/2ydw/yosa_guide.htm

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2)5月30日筑波サーキットコース2000ラッピングデー参加者募集中

YRSでは5月30日に筑波サーキットコース2000でラッピングデーを開催し
ます。どなたでも参加することができます。コース2000を走行したことのある
方もない方もこの機会に「少しだけ速い」コーナリングを味わってみてはいか
がですか?

開催要項は以下の通りです。
◎募集クラスと台数
A)コース2000を走ったことのない方 - 20台
B)コース2000の経験者で走り方を研究したい方 - 25台
C)コース2000の経験者で次のステップを目指す方 - 25台
※規定の30台より少ない台数で走りますので余裕をもって走れるのがYRS
の特色です。

◎走行時間
走行:午前8時〜10時
ウォーミングアップ:10分
ラッピング1:15分
ラッピング2:15分

◎プログラム
A)最初のセッションでリードフォローを行い基本的な走行ラインを体験して
もらいます。その後は自由に走っていただきますが、追い越しはホームストレー
トとバックストレートに限定します。コーナーへのブレ−キングから脱出まで
自身のペースで自身のラインを通ることができます。
B)自由に走行していただきますが追い越しはホームストレートとバックスト
レートに限定します。コーナーでの追い越しがありませんからブレ−キングか
ら脱出まで自身のラインを通ることができます。
C)安全な範囲内で自由に走行していただきます。

◎参加費
・5月20日までの申込み:各クラスとも1台14,500円
・5月21日以降の申込み:各クラスとも1台15,500円
※ 別途筑波サーキットの保険料500円がかかります。当日受付けでつり銭
のいらないようにお支払い下さい。

◎参加申込み
参加費を送金してから以下の頁の申込みフォームに記入して送信して下さい。
希望されるクラス分けを間違わないようにお願いします。
http://www.avoc.com/application/application_yrs.cgi

◎特典
・申し込まれた方の特典として、メールで走り方についての質問をいただいた
場合は具体的にそうすればいいかをお答えします。
あて先:mail@avoc.com

◎その他
・参加は筑波サーキット公式ドライビングスクールの規定に則ったものとしま
す。ただし最近コ−ス2000では整備不良もしく不適切な改造による車両火災が
起きています。十分に車両を点検してから参加して下さい。
・走行前と走行後にミーティングを行い疑問点にお答えします。
・当日のスケジュールは申し込まれた方にメールでお送りしますが、集合は午
前6時半を予定しています。
・当日は全ラップの計測を行います。計測器用の単3乾電池4本を持参して下
さい。

◎走行マニュアル
・申し込まれた方には事前に筑波サーキットの走行マニュアルを無料でお送り
します。基本的な走り方と走行上の注意を説明したものです。
・YRSでは筑波サーキットを安全により速く走るためのマニュアルも用意し
ています。こちらは有料で一部1,000円です。希望される方は参加費を送
金する際に1,000円を余分にお送り下さい。その上で申し込みフォームの
コメント欄にマニュアル希望と記入して下さい。
・どちらも申し込まれた方に、申込み後3日以内にメールでお送りします。

・筑波サーキットコース2000ラッピングデー開催案内
http://www.avoc.com/2school/2yrs/yrs_2000.htm

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3) 6月2日YDWA参加者募集中 受講料割り引き特典

★ ★ 参加してみて成果がなかったら受講料返却 ★ ★

6月2日。浅間台スポーツランドでYRSドライビングワークショップを開催
します。オーバルの定常円走行練習に加えてパイロンで作ったジムかーなコー
スを走り操作の正確さを学びながら走行ラインのイメージトレーニングを行い
ます。受信機をつけてリアルタイムのアドバイスを受けながら走行しますので
自分の操作と挙動の関係が正確に把握できます。

2日のYDWAに限り、通常の受講料14,000円のところを12,000円
で参加することが出来ます。
条件は、過去にユイレーシングスクールのスクール、イベントに参加されたこ
とのある方が、参加したことのない方と一緒に受講する場合に限ります。YR
Sに参加されたことのある方は申し込みフォームのコメント欄に一緒に来られ
る方のお名前を、「○○さんを紹介します」と記入して下さい。初めて参加さ
れる方は「△△さんに紹介してもらいました」と記入して下さい。受講料は通
常の料金を送金して下さい。当日の受付けで差額とYRSのステッカーをお渡
しします。
YRSを経験されている方はぜひこの機会にお仲間を誘って参加して下さい。

・YRSドライビングワークショップ浅間台開催案内
http://www.avoc.com/2school/2ydw/ydwa_guide.htm

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4)4月22日筑波サーキット公式ドライビングスクール参加者募集中

筑波サーキット(財団法人日本オートスポーツセンター)では2003年も安全に
スポーツドライビングを楽しむためのプログラムを行ないます。筑波サーキッ
ト公式ドライビングスクール(TDS)です。過去2年の実績を踏まえみなさ
まからの要望にそった形で開催するため、今年からTDSに3つのクラスを設
けました。22日は中級クラスの開催です。

詳しくはYRSのウェブサイトに掲載してありますが、これからサーキットを
走ろうという方にも、サーキットを走る予定はないけれどクルマを正確に運転
する方法を知りたいという方にも、レースに出ているけれど勝てるようになり
たいと思っている方にも満足いただけるカリキュラムを用意しています。

受講申し込みはYRSウェブサイトから行なえます。今年こそクルマの運転に
開眼したいという方はぜひ受講して下さい。サーキット走行はラップタイムが
全てではありませんが、キチンとクルマが操れているかのバロメータにはなり
ます。今年参加されたかなりの方が次の次元に進んでいます。TDSのカリキ
ュラムが優れている証拠です。

・筑波サーキット公式ドライビングスクール開催案内
http://www.avoc.com/2school/2tds/tds_guide.htm

| また筑波サーキット公式ドライビングスクールを受講されると、筑波ライセ
| ンスを取得される際にライセンス講習会が免除になります。スクール終了後
| に筑波ライセンス申請用紙をお渡しします。

・筑波サーキットウェブサイト
http://www.jasc.or.jp/

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5) YRS感謝デー参加者募集中

今年も春のYRS感謝デーを開催する予定でしたが、当日掘り起こしていただ
くために植えたジャガイモの生育が悪く開催時期をうかがっていました。最終
的に以下のように決定しましたのでお知らせします。粉吹き芋、ベイクトポテ
ト、バーベキュー、YRS特製焼きそばを食べながらベンチレーシングを行い、
土いじりにいそしみます。みなさまの参加をお待ちしています。

日時:6月8日(日)−雨天の場合は6月22日(日)
場所:久我農園(千葉県長生郡一宮町)
参加費:大人4000円(飲み放題)、子供2000円。ともにおみやげ付き。
申し込み方法:件名に感謝デーと書き、以下の項目を記入したメールを送って
下さい。

参加者名:
電話番号:
同伴者(大人): 名
同伴者(小人): 名

あて先:admini@avoc.com

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6)サーキットに行ってみよう トム ヨシダ

スタッフが参加している掲示板でこんなやりとりがあったそうです。

Aさん、Bさんともサーキットを走られた経験があります。おふたりともシト
ロエン サクソに乗っていらっしゃいます。浅間台スポーツランドのユイレー
シングスクールにも参加されました。スタッフも同じクルマに乗っているのが
縁で交流が始まったそうです。

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A)耐久は見学とはOKですか?もしOKなら、この場を借りてクラブサクソ
のミニオフなんかもいいかも?

ス)見学大歓迎ですよ。スプリントレースの方の参加が少ないので、ミニオフ
が実現しそうならば、YRSで特別企画として格安にコース1000を体験走
行できるようにすることも可能かもしれません。先導車付で安全な範囲で走行
するとか・・・

B)これは素敵ですね!でもやっぱりちょっと走ってみたくなるのが人情でし
ょうか?かつての私がそうであったように、どれだけインターネット等で情報
があふれていようと、はじめてサーキット走行を体験してみるのは敷居が高く、
意外と勇気がいりますよね?回りに知らない人ばかりならなおさらで、尻込み
してしまうのです。
B)いわく"恐いんじゃないだろうか?/遅くて笑われないだろうか?/フル
ノーマルだけどいいのかな?/何に注意すればいいんだろう? etc..."
B)参加人数にもよるのでしょうが、もし可能であればサクソクラブの掲示板
にお誘いお願い致します。

A)私も2001年の7月にサクソを飼い始めて箱根あたりを走っていました
が、「サーキットを走ってみたい」とは思っていました。しかし寺内さんと同
様に上記のような理由で尻込みしていました。たしか、サクソクラブの前のH
PだったときにBBSに諸口さんが「筑波1000でスクールやります」と書
込みされたのを見てそれに参加したのがきっかけでした。
A)それからはあちこちの走行会へ行くようになりました。(まだ、そんなに
あちこでもないですね(笑))

A)私の友達にも尻込みしてる人がいるので、こっちも誘ってみます。

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スタッフに言われました。「いざサーキットを走ろうとするとけっこうな覚悟
がいるんですよ。サーキットを走ったことのない人にもっときてもらいたいで
すよね。」、と。そう言われればたしかにそうかも知れません。

昔はインターネットなどなかったですから、情報はもっぱら雑誌と先輩のウン
チクから得るしかなかったものです。ですから情報は限られていましたし、そ
の中で選択する以外に方法はなかったのです。ですが、その代わりにいつもク
ルマが大好きな仲間、同じような体温の仲間が手の届くところにいたわけです。

ところが日本の自動車雑誌が「メーカーの広報誌化」し、インターネットで情
報が収集できるようになると情報量は莫大なものになります。ところが、日本
という狭い国では情報量が増加してもそれがクルマの楽しみ方の普遍性にはつ
ながっていないような気がします。情報量が多くても内容が画一的だからです。
内容が画一的だと危険です。「こうでなくてはならない」、「こうあるべきだ」
というイメージが先行してしまうんですね。それに当てはまらないのは駄目、
みたいに。本来は役に立つはずの情報がひとり歩きしてクルマの楽しみそのも
のを狭めてしまっている。

でも、本当のところはなんでもいいんです。ノーマルカーでもバキバキの改造
車でも。運転のうまい人も下手な人も。逆に「これこれこういう人」ばかりが
集まったら怖いと思いませんか?ユイレーシングスクールはなんでもありです。
ノーマルカーはノーマルカーなりに走ればいいのだし、Sタイヤを履いている
ならそれなりに速く走ればいい。サーキットが初めてでも臆することなくゆっ
くりででも自分のペースで走ればいい。速く走れる人は余裕があるはずなんで
すから、経験の浅い人をいたわりながら走ればいいのです。

サーキットに画一的な考え方を持ち込むのは危険です。経験の多い人と少ない
人が同じような気持ちで速さを目指したら危険です。速く走るために相手を押
し出してまで前に行こうとする人は危険です。人にも、クルマにも「その時々
の速さ」というものがあります。その範囲で、それなりに走ればサーキットも
安全で楽しい場所になります。好きなことを続けていれば、速さなんてあとか
らついてくるもんです。

クルマを限界近くで走らせることに躊躇している方はYDWAかYOSAに参
加してみて下さい。ノーマルカーでかまいません。サーキットを走ったことが
なくてかまいません。まず、『少しばかり速く走ろうとするとクルマがどうい
う動きをするか確かめる』ためにです。もしフロントがズズッと逃げた時に嫌
悪感を感じたら、しばらくはおとなしく運転するべきだとわかるでしょう。な
んとかしたいと思ったら、クルマがどうやって動くのか勉強すればいいのです。
浅間台スポーツランドでは意を決してアクセルを踏みつづけない限り土手にぶ
つかることはありません。安全に限界を超えることが出来ます。

ユイレーシングスクールが用意したYDWAとYOSAは決して特別な人が練
習に来る場所ではありません。「どうやったらもっとクルマを思い通りに動か
すことができるか」探している人に、練習の場所を提供し練習の方法をお教え
するのが目的です。

冒頭のスタッフとのメールのやりとりを引用してまとめとしたいと思います。

* * * * *

ト)昔から町乗りのスクールもやってみたいと思っています。アメリカでは時
間20ドルで奥さん方(うちの奥さんの友達)相手にやっていたんです。

ス)町乗りのスクール面白そうですね。かなり昔に、雑誌の企画で読者のクル
マの助手席にプロドライバーが乗って町乗りをし評価するものがあって、好き
で読んでいました。私は、今も(たぶんこれからも)サーキット走行は、町乗
りがうまくなるための練習の場として位置付けて走っています。

* * * * *

同感です。ボクはクルマという自分の能力を拡大してくれる魔法の機械を思う
ように動かしてみたくて、今もなお少しでもうまく操りたくて、そんな気持ち
でステアリングホイールを握っています。結局は、クルマの運転自体が好きな
んです。だからできる範囲で楽しめればいいんだと割り切れるのです。

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7) 読者からの質問

mail@avoc.com 宛に質問をいただきました。コーナリング時の過重移動につ
いてはスクール開催時にもたびたび質問を受けます。クルマの姿勢変化がもた
らすものが過重移動です。過度の過重移動は容易にクルマのバランスを崩しま
す。トランジッションが安全に速く走るために重要であるゆえんです。ここで
は質問に対する回答を掲載することでクルマのバランスについてもう一度考え
てみます。

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ユイレーシングスクールのヨシダです。ご質問にお答えします。

> 「コーナリング中のブレーキは絶対タブーだ!」

本当にこう書いてあるのですか?
理屈から言えばその通りですが、少しおおざぱっぱな言い方のような気がしま
す。コーナリング中に直前のクルマがスピンしてもブレーキは駄目、というこ
とにはならないと思います。

おそらくコーナリング中のブレーキは厳禁と書いてある背景には、「そのクル
マの限界速度でコーナリングしている」ので「タイヤのグリップの全てはコー
ナリングに使われている」から、「ブレーキをかければ即タイヤの限界を越す」
ことになり、「減速を期待できない」どころか「クルマのバランスを崩す」結
果になり「大変危険」である、という理論的な前提があると思います。

> というところで、「コーナリング中は車はノーズダイブをおこし、そのほと
> んどの荷重がフロント内側の前輪1本に集中する。もし1トンの車重なら、
> この前輪内側の1本のタイヤがその重量のほとんどを受けていると言っても
> 過言ではない。

これは理屈から言っておかしいですね。理由は2点あります。

ひとつは過重が集中するのは外側(アウト側)の前輪です。コーナリング中の
クルマにどんな加速度が加わっているか考えれば分かります。コーナリング中
はクルマに遠心力が働きます。その遠心力に負けないように(コーナーのアウ
ト側にクルマが飛んでいかないように)タイヤがコーナリングフォース(グリ
ップ)を発生させている最中です。

クルマはロールしています。クルマのアウト側が沈んでいるわけです。タイヤ
が発生するコーナリングフォースがクルマをそこにとどめようとするので、重
いクルマにかかる遠心力がクルマのアウト側を押し下げるからです(理由はロ
ールの中心が地面より高いところにあるからです)。

明白なのは、この時点で内側のタイヤより外側のタイヤに大きな過重がかかっ
ていると言うことです。その状態からブレ−キングを行ったとしても=過重が
前に移動して表記のようにノースダイブを起こしたとしても、内側と外側のタ
イヤへの過重のかかり方が逆転するはずがありません。

過重の増減という視点からみれば、確かに内側前輪の過重は増えますが、その
増加量は外側前輪の増加よりはるかに少ないはずです。理由はおわかりだと思
いますが、ブレーキをかけた時点でもクルマは円運動をしていますから、遠心
力が消えていないからです。

ですから、ユイレーシングスクールとしてならば、『コーナリング中にブレー
キをかけた場合、過重がアウト側前輪にさらにかかり容易にタイヤの限界を越
える可能性があるので避けなければならない。』と説明します。

次に過重の大きさです。1トンのクルマなら1トンが・・・、とありますが、
それはあくまでも静的な重さです。物体が移動を始めると物体に慣性力が蓄積
されます。物体の重さと動く速さによって変わりますが、そのエネルギーは静
的なものよりはるかに大きなものです。同じクルマでも走行速度があがれば、
車重自体に変化はなくても慣性力は大きく変化します。

コーナリング中に減速した場合にアウト側前輪に過重がかかるとして話を進め
れば、その大きさは決して1トンでおさまるはずはありません。文章の前提に
なっているのはコーナリング中にブレ−キングをすることによってアウト側前
輪1本に過重が集中することなのでしょうから、過重の大きさはクルマの重量
ではなく慣性力から導き出されるべきなのです。慣性力は速度の二乗に比例し
て大きくなります。基本になるのが車重だとしても、それに運動エネルギーが
加わるわけですから、1輪に過重が集中するのであれば車重より数値が大きく
なるのは当然のことです。

> そんな不安定な時にブレーキングをすればどうなるか!?
> さらにその一輪に荷重がかかりタイヤがよじれ直進方向への慣性が働いて車
> はスピンしてしまう」。。。。と書いてありました。

走っているクルマは常に移動しています。当たり前のことですが動いているの
です。ということは4輪それぞれにかかる過重の大きさも、クルマが内包する
エネルギーの大きさも刻々と変化し続けます。ですから、コーナリング中にブ
レーキをかけたとしてもスピンするとは限らないのです。スピンする原因は
『遠心力に対して前輪が必要なコーナリングフォースを発生しているのに後輪
のそれが不足』した時です。

ですから、FRが立ち上がりで過度のスロットルオンで後輪のグリップを殺い
だために起きるスピン以外では、スピンするのコーナーの進入です。それは事
実です。舵角が与えられる前輪は比較的スムースにコーナリングフォースを発
生し始めますが、舵角のつかない後輪がコーナリングフォースを発生するまで
にいたらないことが多いからです。つまりスピンする要因がターンインの時に
集中するからなのです。

> しかし、よくコーナリング中の車の姿勢を思い出してみると、どう考えても
> 内輪は浮き気味になっていて、どっちかというと外輪に荷重がかかっている
> んではないか??と思ってしまいます。ブレーキングすると確かにフロント
> に80%近くの荷重がかかっているとは思うんですが、そのあとのフロント
> 内輪1本にほぼ全荷重が....というところがどう考えてもわかりません。
> 何人かに聞いてみたんですが「うーん、わからん」という答えでした。どう
> 考えてもわからないので、本の内容が間違っているのでは。。。とも思うの
> ですがどうでしょう?

上に述べた回答でよろしいでしょうか?実際に本を読んでいないので内容が間
違っているとは断言できません。しかしユイレーシングスクールの見解は上に
述べた通りです。

> 是非正確な答えを知りたいと思いますので、いきなりで図々しいとは思いま
> したがご教示いただけたら幸いです。スクールのほうもいろいろこれから参
> 加してみたいと思っています。では失礼します。

ビークルダイナミックスの全てを説明するには紙幅が足りません。ぜひ一度Y
RSのオーバルスクールにおいで下さい。クルマのエネルギーの向きが徐々に
変わっていく様を身をもって体験できるはずです。

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最終的にクルマの運転中に起きることは全て運転している人が責任を取らなけ
ればなりません。それはサーキットであろうと公道であろうと同じです。運転
に不安を感じるのは経験でも知識でも解析できない何かを感じるからです。ク
ルマを安全に運転するには両方が必要です。ユイレーシングスクールでは理論
に基づいた練習方法を提供しています。

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8) ハウツースタート 何から始めよう

以下はYRSオーバルスクール浅間台に参加された方にお送りしたアンケート
の回答を集計したものです。
オーバルコースというと怖いというイメージがあった、という話も聞きました。
ですが、YOSAは広場にパイロンを立てて32mx100mのオーバルを作
っているだけで、オーバルコースと呼べるシロモノではありません。

肝心なのはオーバルコースを走行することでドライバーが何を感じられるかで
す。YRSのオーバルコースもわざとトランジッションが難しくなるような形
状にしています。全ては参加した方が自分の感覚でクルマの動きを探ることが
できるように作られたプログラムです。YOSAに参加された方の意見のから
ユイレーシングスクールが目指すものが見えてくるはずです。ご一読下さい。

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設問1 YRSオーバルスクールは楽しかったですか?
・楽しかったです。
・とても楽しかった。特に今回は明確につかんだものがあったから。
・もちろん!楽しかったです。
・まあまあ楽しかったです。
・はい、楽しく過ごせました。
・楽しかった。
・いつも楽しいです。
・大変楽しかったです。
・とても楽しかったです。

設問2 オーバルコースを走ってみて得たものがありますか?思いつくかぎり
あげて下さい。
・アンダーステア傾向にある事は認識していたのですが、たまにうまく走れる
瞬間がありました。その理由が明確にわかっていなかったのですが、今回のス
クールで明確になった気がします。
・トレールブレーキの重要性進入時のエネルギーの保持。
・コーナー立ち上がりでインに入り込むような感覚があったがそれはコーナー
進入でアンダーを出していたため、自然と舵角が多くなっていた。(まだ舵角
を減らせるハズ)
・「何もしない瞬間を作る」ことでクルマの自然な動きを妨げない。せっかく
トレールブレーキでリヤが流れ始めていたものを(挙動変化を待たずに)イーブ
ンスロットルにするのが早すぎたため、旋回方向のエネルギーを消してしまっ
ていた。
・うまく横Gがかかれば(リヤがロールしていれば)、アクセルオンにしてもリ
ヤが出る(≒加速できる)。失敗していればアクセルオンではアンダーがでるだ
け。
・タイヤの使い方。荷重をかけた分だけ、グリップ力が増す。
・ブレーキの使い方。ブレーキの残しかたによって、車の向きが変化する。
・ハンドル操作。タイヤのグリップを確認しながら、ジワッと操作出来る様に。
又、接地面を感じ、意識的に操作するようになった。
・コーナーリングの基本が上達した。
・速く走るためには、結局のところ、コーナーリングだと言うことがよくわか
りました。そのコーナーリングを何回も繰り返し練習できたことで、少し感じ
がつかめました。おかげさまで、タイムも3回目が一番良くなりました。
・ステアリングのきりかた。トレイルブレーキング。ブレーキキングが終わっ
てからステアリングを切りたすこと。
・コーナーへの進入速度が今まで思っていたより高めで良いこと。うまく操作
出来ればタイヤがグリップし、アンダーが出ずに車がターンすること。うまく
操作出来ればターン中にバランスを崩さないこと。
・ブレーキの使い方とアクセルの開け方。ハンドルの正しい切り方と車の向き。
・ブレーキの掛け方、ハンドルの廻し方、アクセルのあけ方、車の動き方。す
べてが『目から鱗が落ちる』思いです。

設問3 クルマを安全に速く走らせるテクニックを学ぶのにYRSオーバルス
クールは効果的だと思いますか?
・非常に有効だと思います。
・非常に効果的。目的さえ持っていればいろいろ試せるオーバルは勉強になる。
・もちろんです。オーバルは奥が深いし(得るものがたくさん有る)車の挙動
を覚えるのには、効果的だと思います。ただし、ただやみくもに走っていたの
では・・・。考えながら、色々試すと楽しめるのではないかと。
・思います。
・極めて効果的だと思いました。運転に対する考え方がかわりました。
・効果的だと思います。
・大変効果的だと思います。安全という意味では、バランスを崩さず安定した
コーナリングを学べます。速くという意味では、コーナリングの基本を極める
ことが出来ます。
・絶対に必要だと思います。
・非常に効果的だと思います。

設問4 その他、感じたことを率直にお聞かせ下さい。
・他にも走行会等あるのですが、地味で単純な練習の繰り返しを行うものは無
いように思います。一回で全てをわかるのは無理だと思いますが、よい機会だ
と考えています。
・追いかけっこは楽しい。3台とか4台とかで走ってみたい。
・前に目標となる人があれば、失敗か成功かがわかりやすくて良い。自分より
ちょっと早い人に着いて走ってみると効果的かも。(スプリントレースでも同
じことが言えます)
・無線機の音が小さいと走行中に聞こえないし、大きくすると音が割れて聞き
取れなくて少々苦労した。
・同乗走行は、プログラムに追加したほうがいいと思います。なぜか?と言う
と、自分の車がここまで限界が高いのかと(トムさん運転で)わかり、自分の
運転の差を実感出来るからです。それと、この前はやらなかったんですが逆同
乗走行です。その場でアドバイスしてくれるので次のコーナーで試せる為。
・単純なコースだけどコーナーリングの練習には最適だと思いました。ここで
学んだ物をサーキットで試してみたいです。おいかけっこは相手が自分のタイ
ムよりだいぶ遅い人だったので、少し早い人とやりたかったです。たまに無線
が聞こえずらくなってアドバイスがよく聞き取れなかった。みんなが走ってる
のを外から見てると普通に走ってる感じで遅く感じるのに結構タイムは速くて
驚きました。特にシビック、ロードスター。
・個々人のドライビングについて、具体的に指導してもらえたのは他では全く
ありませんでした。
・ドライビング理論についての説明がとてもわかりやすくためになりました。
・一つ残念なのは、イヤホンが時々聞き取れにくく、せっかく指導してもらっ
ているのに反応できなかったことがことがありました。機械の感度が悪いのか、
先生がマイクに向かって怒鳴りすぎるからなのか、わかりませんが。
・今後も、休みが取れるかぎり参加したいとおもいます。ありがとうございま
した。こんごとも宜しくご指導ください。
・サーキットを走る前にオーバルを走って車の動きを知った方が良かったなと
思いました。同じコーナーを何回連続して練習した方が色々と考えて走ること
が出来て良い勉強になりました。また都合がつきましたら参加したいと思いま
す。
・繰り返しになりますが非常に楽しく勉強になりました。
4月24日のオーバルにも参加したいと思います。(できればオーバルスクー
ルは全て参加したいと思います。)また、この体験を友人にも進めたいと思い
ます。ぜひともオーバルスクールを続けてください。ぜんぜん関係ありません
が、吉田さんのアメリカンモータースポーツの話や国内レース関係の話が毎回
とても楽しみです。これからも宜しくお願い致します。

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