Home > YRS Media-Info >

≡≡YuiRacingSchoolpresents≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

           Go−Circuit No.289(3/8/10発行)

---------------------------------------------------- Taste of USA ----
●クルマを走らせるのは楽しい。思い通りに走らせるのはもっと楽しい●しか
しクルマがなかなか思うように動かない時がある●クルマの運転は簡単そうで
難しい●が、難しいことに感謝しなければならいない●難しいからこそうまく
できた時の喜びは大きい●うまくなろうとする過程がまた楽しい●うまくなろ
うとするから工夫する●今の時代、クルマを使い倒さなければもったいない。
|| Proud of Our Tenth Anniversary ||
》》》Be Smarter, Drive Sater, and Drive Faster! You can do it!!《《《
【 Yui Racing School Offers Serious Entertainment 】
======================================================================
|1) まだ間に合います
|2) クルマの運転は科学だ                  トム ヨシダ
|3) 参加申し込み受付中
|4) ご要望に合わせたドライビングスクールを開催します
|5) YRSスケジュール変更のお知らせ

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
|1) まだ間に合います
  ユイレーシングスクールに参加して運転の達人になりませんか?

・YRSツーデースクール 開催案内&申し込みフォーム
http://www.avoc.com/1school/guide.php?c=ds&p=2ds
・YRSドライビングスクールFSW開催案内&申し込みフォーム
http://www.avoc.com/1school/guide.php?c=ds&p=fds

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
|2) クルマの運転は科学だ                 トム ヨシダ

  ヘアピンの進入でレコードラインからターンインしたクルマのインをめがけ
て礼人ブレーキングで仕掛けるクルマ。
  鈴鹿サーキットのヘアピンは手前の110Rからの距離が短いのと、ヘアピ
ンの進入から立ち上がりまでのコース幅が広くなっているから、レコードライ
ンが速いともあながち言い切れない。トラクションに優れるレーシングカーは
コース幅をいっぱいに使うラインよりも加減速に重きをおくラインを暢ことも
ある。
  だが、眼前で繰り広げられている争いは理論に裏付けられた精緻なものと言
うよりも、「とりあえず仕掛けて相手がミスをすればめっけもの」とばかりの
じゃれ合いに近かった。
  インに入ったクルマが進路をふさがれブレーキをロックさせる。追突しそう
になりアウトに逃げる。それでも立ち上がりでは4台の真後ろに付けているの
だから、実際、競り合っているクルマは『速く走ってはいない』。
  予選1位のタイムは2分49秒だが、走行中のクルマがその速度で走ってい
ることはまずないだろう。3分は切っているかも知れないが、ドライバーは予
選より目をひんむいて走っているように感じる。レースで上位に食い込もうと
するよりもそばにいる相手を倒すことしか考えていないように思える。あきら
かに無駄な走りもライバルに対するメッセージとして受け取れば理解できなく
はないが、前を走っているのは経験豊かな雑誌編集者とF3ドライバー。シビ
ックレースだからと言って、まさか遊んでいるはずはないのだが。

  そんなことを考えながら走っているうちに、自分のクルマが前を走るクルマ
に吸い寄せられるような感覚を明確に覚える瞬間があった。ホームストレート、
ダンロップコーナーの上り、ヘアピンを立ち上がった先の200Rからスプ
ーンカーブまで、そして裏のストレート、130Rから最終コーナーにかけて
だ。
  とにかく、コーナーだろうとストレートだろうと前の4台がウロチョロする
ので実感するまでに時間がかかったが、直前のクルマと同じラインに乗ってい
るとスーッと近づくことを発見した。「これがスリップストリームか!」。前
のクルマについて走っていると薄めに開けたサイドウインドから巻き込む風の
音も変るように思える。

  「これがそうか!」
  レースに参加していながら、本で読んだことしかないスリップストリームを
経験しているという意識が神経をさらに覚醒させる。
  とにかく、複数のクルマを相手にするのは損だ。とりあえず直前のクルマだ
けを意識すればいい。
  クルマ2台ぶんほどの間隔でスプーンカーブを立ち上がる。3速から4速。
裏のストレートが下り切る前に5速にシフトアップ。あとはクルマまかせにす
るしかない。
  前を走る4台は相変わらず右に左に動いている。スリップストリームに入ら
れてクルマはそれから後のクルマを風に当ててやろうと進路を変え、後の後の
クルマはラインを変えたクルマのスリップストリームに入ろうと進路を変える。
  これで勝敗なんか関係なくて、前を走る集団について行ける運転技術があれ
ば、これほど楽しいものはない。そんなことを思わせるような展開ではあった
が、とにかく直前のクルマの動きだけに集中する。
  前を走るクルマの動きにつられて直前のクルマも進路を変えるが、相手が変
えてから反応するのではなく相手が変えようとすると同時に操作できるように、
前のクルマをあえて見ないで前のクルマのリアウインドを通して3台の動きを
追う。
  相手が進路を変える以上にこちらが動いてはだめだ。そのためには近づきす
ぎてもいけない。

  ある周は立体交差が始まるあたりでスロットルを抜かなければ前を走るクル
マに追突しそうになった。ある周は裏のストレートを上っている最中にスロッ
トルを緩めなければならなかった。
  どういったタイミングでどうすれば確実にスリップストリームを利用できる
か確信は持てないが、なんとか相手よりエンジンの回転を抑えてもついていく
ことができるのがわかる。

  スリップストリームに入っているのが実感でき、集団が左右に動いている時
に試しに前を走るクルマの横にスロットルを床まで踏み込みながら出てみる。
あっという間に運転席同士が並びそうになる。慌ててスロットルを集団から遅
れないぐらいの範囲で戻す。「スミマセン。抜くつもりはないんです。」
  抜こうと仕掛けたクルマに寄せてみたり、反対側に逃げてみたり、集団がや
っていることから考えれば仲間に入るのは避ける方が賢明だ。スリップストリ
ームから出てどのタイミングで、どのくらいの速度差で横に並ぶことができる
かがわかれば十分。裏のストレートでも試し、ホームストレートを下って行く
時には1コーナーのはるか手前でスロットルを抜けることを確認する。
  こっちがスロットルを緩めたとしても、5台もの爆音の中にいては誰が何を
したかわかるはずはもない。とにかく最終ラップまでは下心のない良い子を演
じることが大切だ。

  しかし、スリップストリームから抜けて前のクルマを抜こうとする努力をし
ている姿は見せ続ける。どのみち5台前のクルマとの間隔はありすぎて、実質
的なレースはこの集団で行われているのだから。
  ダンロップコーナーの上りでは、前を走るクルマと同じラインを正確にトレ
ースすることがいいのか、それともクルマ1台分内側のラインがいいのか、は
てまた外側のラインがいいのか試してみる。コーナリングしている前のクルマ
が風を切り裂いた時にはどの部分がより真空状態になるのかを理解しているわ
けではないし、結局どういう相対位置で走ることがいいのか見つけることはで
きなかったが、たったひとつ、ダンロップコーナーを上り切る前にスロットル
を戻さなければならない状態に持って行けることは確認する。
  
  外から見れば13位あたりを争う集団はまさに迫真のレースを繰り広げてい
たに違いない。デビューレースのドライバーがその中にいるとは誰も思っては
いないだろう。少しばかり気分がいい。しかし同業者のひとりは「喰いたい」
という気持ちが強くなる。
  「さあ、どうしたものか。」
  50周レースも残りわずかになった頃。裏のストレートを下っていると23
番ポストで黄旗が振られている。直感的に130Rで何かあったことを知る。
裏のストレートに低速走行車がいるならば白旗が出るはずだ。130Rまでに
誰かがひっくり返っていれば黄旗2本の振動はずだ。22番ポストで黄旗を確
認していないから、事故は起きたばかりなのだろう。
  裏のストレートを上り切り立体交差に差し掛かると、案の定24番ポストで
黄旗2本が激しく振られている。ガードレースを飛び越え、ペースを落とすよ
うに両手を上下させてりるオフィシャルもいる。
  裏のストレートを3分の1ほど行ったところにある23番ポストで黄旗が出
ていることもあり、前の4台は順位を変えることもなくおとなしく130Rに
入っていく。
  やはり。130Rのアウト側にシビックが1台転倒しているのが目に入る。
グリーンには出ておらずコース上だが、ドライバーは降りているようだ。
  
  グリーンフラッグが振られている25番ポストを過ぎると、前の4台はそれ
までと同じようにじゃれ合いを始める。
  もはや、この集団についていくことは間違いなく可能だ。そして、うまくい
けば1台だけでなく2台を抜く方法を思いつく。
  最終ラップ。23番ポストで黄旗が出てからすでに2周が過ぎている。鈴鹿
サーキットのローカルルールで黄旗2本の振動が提示されたポストの手前のポ
ストで黄旗1本の振動、その前のポストで黄旗1本の静止を提示することにな
っている。
  ただしレースを円滑に進めるために、たとえ事故処理が終わらなくてもその
状態が2周続いた後は、直前のポストで必要な黄旗を提示するだけに限定して
いる。
  レッカー車が入った形跡はないから転倒したクルマはそのままだろう。だか
ら24番ポストでは黄旗2本の振動のはずだ。
  23番ポストで黄旗が解除されたことを知ってか知らずか、前の4台はスプ
ーンコーナーを立ち上がるや無秩序にラインを変え始る。少なくとも24番ポ
ストまでになんとかしなければならないという思いからか均衡が破れる。
  「丁寧に、丁寧に。」「とにかく前のクルマに集中。」最終コーナーを下れ
ばチェッカーフラッグが振られる。チャンスは1度しかない。
  今度は本心を隠す必要はない。スロットルを抜けるだけ抜きながら前のクル
マに近づく。抜いてもまだ近づく。一瞬「タメ」を作ってからスロットルペダ
ルが折れんばかりに踏み込みながらラインを変える。視野の片隅にドライバ
ーの顔が見えたと思う間もなく1台を置き去りに。全開のまま次のクルマのラ
インに乗せる。右足先に集中し再びスロットルを抜く。それぞれがばらばらな
ラインで走っているから、前を行くクルマは単独で走行しているのと同じ。2
台目に吸い寄せられるのに時間はかからない。あと2台。

  最後のクルマはコース中央を走っていた。ルームミラーには相手の目が見え
る。こちらがどっちにラインを変えるか伺っているはずだ。立体交差の上を過
ぎる。24番ポストはすぐ先だ。
  130Rの速度を重視するならば当然コース右によりアウトインアウトのラ
インを選ぶのが自然だ。しかし130Rはいつもの130Rではない。迷わず
24番ポスト手前で前に出られるタイミングでスリップストリームから外れる。
インに来るとは思っていなかったのか、寄せられることもなくついに集団の先
頭に立つ。
  24番ポストが迫る。もう誰も負い越しをかけることはできない。転倒した
クルマが見える。少しばかりアウトにクルマを振って、心もち長いエンジンブ
レーキをかけてからブレーキペダルに足を乗せる。ルームミラーには後続車が
大きく映っている。少し申し訳ない気持ちを感じるが、誰よりも早く130R
のアウト側めがけてスロットルペダルを全開にする。
  ルームミラーを確認すると、後の集団との間に明確な差ができている。「よ
し。」
  
  ストレートを下りながらピットを見ると、山田君や大竹君が両手を大きく振
っているのが見えた。  
  
                               <続く>

・鈴鹿サーキット(1983年以前)
http://www.the-fastlane.co.uk/racingcircuits/Japan/Suzuka1962.html
・リバーサイドレースウエイ(5.3km)
http://en.wikipedia.org/wiki/File:RIRLONG.jpg
・ロードアトランタ(旧レイアウト)
http://www.na-motorsports.com/Tracks/GA/images/ratlanta/ratl.gif
・ウィロースプリングスレースウエイ
http://www.willowspringsraceway.com/trackinformation/RoadCourseLg.htm
http://www.willowspringsraceway.com/trackinformation/maps.asp
・ラグナセカレースウエイ(オリジナル)
http://www.na-motorsports.com/Tracks/CA/images/laguna-63.gif
・ラグナセカレースウエイ(1995年)
http://www.na-motorsports.com/Tracks/CA/images/laguna-95.gif

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
|3) 参加申し込み受付中 & YRSスケジュール
  現在、以下のカリキュラムの参加申し込みを受け付けています。
| ◆ ◇ ◆ クルマの運転の楽しさを味わってみませんか? ◆ ◇ ◆
| ※申し込み期日を過ぎても定員に達しない場合は引き続き受け付けを行いま
| す。枠がある場合は当日受け付けも行いますが電話でご連絡下さい。開催日
| 前3日を過ぎてからの申し込みは受講料を当日の受け付けでお支払い下さい。
| 振り込まれた方は振り込んだことを証明するものを受付で提示して下さい。
----------------------------------------------------------------------
|■ 3月20、21日(土日) YRSツーデースクール
  クルマの運転を理解するためには体系だった練習が必要です。YRSツーデ
ースクールは1日目に操作の基本を反復練習し2日目にサーキットを走行する
カリキュラムで、飛躍的にクルマの操作に馴染むことができます。
  1日目は広大な駐車場で真円コース、スラロームコースをできるだけ速く走
る練習をしながら、クルマの姿勢変化を制御するブレーキングの練習を行いま
す。午後にはYRSオーバルコースFSWを使ってコーナリングの練習をしま
す。
  2日目は終日FSWショートコースを走りますが、コース歩行、リードフォ
ローを行いますのでサーキットを初めて走る方も安心して参加することができ
ます。
  どなたでも、ノーマルのクルマでも参加できます。クルマの運転を身体に馴
染ませたい方はぜひYRSツーデースクールに参加して下さい。(尚、今年か
ら一部のSUVではショートコースを走れなくなりましたので、SUVで参加
を予定されている方は事前にご相談下さい。)

・YRSツーデースクール 開催案内&申し込みフォーム
http://www.avoc.com/1school/guide.php?c=ds&p=2ds
----------------------------------------------------------------------
|◆ 3月30日(火)YRSドライビングスクールFSW
  ユイレーシングスクールはクルマを安全に思い通りに動かすための操作の仕
方を教えています。運転で大切なのは加速、減速、旋回のいずれの場合もクル
マを安定させて走ることです。
  YRSドライビングスクールFSWでは広大な駐車場に真円、スラローム、
ブレーキングと3つのパイロンコースを設けどういう操作がクルマを安定させ
るかをひとりひとりにアドバイスします。午後からはオーバルコースに変更し
クルマをできるだけ速く走らせることに挑戦します。
  運転に積極的に関わりたい方はぜひYRSドライビングスクールFSWを受
講してみて下さい。

・YRSドライビングスクールFSW開催案内&申し込みフォーム
http://www.avoc.com/1school/guide.php?c=ds&p=fds#0

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
|4) ご要望に合わせたドライビングスクールを開催します
ユイレーシングスクールの活動開始直後から関東以外でスクールをやらないの
か、という問い合わせをいただいていました。現在は関東に限っていますが、
他の場所でも開催する方向で考えたのがYRSカスタムドライビングスクール
です。 
ユイレーシングスクールではカークラブ単位や仲間同士で受講できるドライビ
ングスクールを開催します。カリキュラムは幹事の方と相談して決めますので、
ご要望に沿った内容のドライビングスクールをあつらえることができます。
基本的にはサーキットなりジムカーナ場を占有しての開催になります。ご希望
があれば関東以外での開催も可能です。幹事の方にお問い合わせいただければ、
こちらから可能なプログラムを提案させていただきます。

・YRS フォー ユー 案内頁 
http://www.avoc.com/1school/guide.php?c=ds&p=ypy
・YRS問い合わせ
ma2008@avoc.com

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
|5) YRSスケジュール変更のお知らせ
  4月6日(火)に開催予定だったYRSオーバルスクールFSWを都合によ
り中止いたします。参加を予定されていた方にはご迷惑をおかけしますがご了
承下さい。
  次に開催するYRSドライビングスクールは5月23日(日)のYRSオー
バルスクールFSW(半日コース)になります。

********************************************************** 奥付け ****
□メールマガジン"Go−Circuits"
□有限会社ユイレーシングスクール発行
□編集/文責:トム ヨシダ
■問い合わせ:090−6539−4939(朝8時〜夜9時)
□オリジナルサイト:http://www.avoc.com/
□Copyright:Yui Racing SchoolCo.,Ltd.
□Copyright:1986-2008 AVOC CORPORATION
本メールマガジン、オリジナルサイトの全部、または一部を複製もしくは引用
されたい方は、事前に発行人までご連絡ください。
≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ Presented by Yui Racing School≡